脇田はラムの影武者か

私は脇田はラムの影武者のような役割を担っている人物だと推測しています。

 

灰原「屈強な大男だとか…女のような男とか…年老いた老人とか…それらが全部影武者だって言ってた人もいたわ…」 86巻

早くからラムには影武者の存在が示唆されていました。


安室の2台のスマホが鍵

 

 

私は「ゼロの日常」3巻の表紙はラムの影武者の存在を肯定したものだと考えています。

電子書籍でなく紙媒体をご確認ください。

 

「ゼロの日常」の紙媒体は帯付きでそれをめくるとまた違った表情やポーズの安室が表れます。


まず、帯付きの状態。何者かが銃で安室を標的にしているのが分かります。
しかし帯を外すと弾丸は安室に命中することなく安室はニヤリと不敵な笑みを見せています。そして彼の片手にはスペードマークのスマホが握られており、見せつけるように顔の横に掲げています。

自分に銃口を向けた相手に笑顔でスマホを見せるというのはとても不自然。

意味のあるイラストと考えるべきでしょう。

 

現在がラム編であることを踏まえるとやはり帯で安室に狙いを定めているのはラムだと考えていいのではないでしょうか。

3巻の表紙をそのまま捉えるとこの銃弾が外れたというのはラムとの対決に安室が勝利するという意味になります。

 

何よりも注目なのはやはりスペードマークのスマホ

私はこのスマホこそラムの影武者の存在を紐解くヒントだと考えています。

安室はスマホを2台持っています。

スペードマークのついているものとそうでないものの2台です。

2台持ちが発覚したのは「黒うさぎ亭」(95巻)ですがこの時の犯人がスマホを2台持ちしていたことからマークの書き忘れとは言えないと思います。

安室は少なくとも2台のスマホを持っていることは確定と言えそうです。

 

ラムから安室へ送られたメールは現在までに2通。
1通目のメールはスペードマークのある方で、2通目はマークがないスマホに送信されています。


3巻の表紙は「このスペードマークのスマホで連絡を取り合っていた人物がいてくれたから自分は勝つことができた」という笑みだと私は捉えています。

 

メールはそれぞれ本物のラムから1通、ラムの影武者から1通、送り主はそれぞれ異なるのではないかと思います。

 

表紙から推測するとスペードマークのスマホで連絡を取り合っているのがラムの影武者で安室の仲間ということになりますね。


安室の台詞は影武者の存在を肯定している?

 

コナン「RUMって知ってるよね?」

安室「一体君は…どこからそんな情報を…」

コナン「会ったことあるの?」 

安室「どう答えたらいいか…悩むよ…」「 会った事があると答えれば君は僕がかかわっている人達に探りを入れ始めるだろうし… 会ったことが無いといえば僕や君に近づく人達を必要以上に警戒するだろ?」 長野廃教会殺人事件 サンデー13号

安室は人達という言葉を二度も用いています。

彼はラムを想像する時に複数の人物を思い浮かべている可能性が高い。

 

これは青山先生が6時間かけて考えた台詞だとインタビューで答えています。(ダ・ヴィンチ5月号)

 

これは影武者の存在を肯定したセリフだと思います。

 

この安室の言葉を総括すると自分の周辺人物に探りを入れないでほしい、警戒しないでほしいという意味になります。

 

ラムには影武者が存在していてその人物が安室やコナンの周辺にいるという意味に受け取れるのではないでしょうか。

 

私の考察では脇田は安室の味方であると同時に安室の潜入先である喫茶ポアロのウエイトレス榎本梓の父親でもあります。

 

この2人を警戒しないでほしいという安室の胸中を表した台詞だと捉えています。


ラムの影武者は脇田か

 

 

ラムには影武者がいると考えていますがそれに該当するのが脇田だと思います。

 

まず大前提として組織は小五郎を疑っていると考えていいはずです。

ジン「それより気がかりなのは眠りの小五郎だ…」「暗がりに鬼を繋ぐが如く…鬼だったとしたら眠ってる間に始末しねぇとな…」 90巻

 

脇田は小五郎の財布に万馬券を忍ばせ、自分の勤務するいろは寿司に小五郎が来店するよう仕向けたという疑惑があります。

そこで発生した事件をきっかけに脇田は小五郎に探偵の弟子入り。(92巻)

 

また「長野廃教会殺人事件」では旅行の同行者には脇田が適任ととれる台詞を安室が口にしていることから安室と口裏合わせをして参加した可能性が高い。

この旅行で脇田は自分の眼帯に小五郎が注目するかどうか観察していますし、小五郎とペアを組んで行動しています。

ラムは工藤新一の情報を欲しがっていますが脇田は工藤新一生存の情報がネット上に流れるとすぐに新一の隣の阿笠博士の自宅まで駆け付けています。(95巻)

 

組織が疑っている小五郎への接近や新一について情報収集している様子はまさにラムそのもの。

多くの読者が脇田がラムだと結論付けるきっかけにもなっています。

しかし脇田がラムの影武者であれば見方は違ってくるはずです。

 

脇田がラムの影武者、あるいはそれに等しいような存在である場合当然彼はラムの目的通りに動きます。

 

これが読者には脇田がラムであるかのように見えてしまうという訳です。青山先生のミスリードだと思います。

そして工藤新一生存情報がネット上で騒ぎとなった際の脇田のモノローグがこちら。

(新一?)←不思議そうな表情で 95巻

これは新一の情報を欲しがっているラムから脇田へ「工藤新一について探れ」という趣旨のメールが入ったからだと思います。

 

この(え?)と表情は「なぜラムは新一について知りたがっているのか?」という疑問の表情ではないでしょうか。

私の考察では黒田が2人存在し、一方がラムです。

この(新一?)の1コマ前が(工藤…)と心の中で呟く黒田です。

私はこの黒田がラムであると考えています。

 

順序としては

工藤新一生存情報がネット上に拡散される

1・黒田(ラム)が情報を嗅ぎつける(工藤…)

2・黒田(ラム)が脇田へ新一の情報の収集を命令

3・脇田は黒田(ラム)が新一の情報を求める理由が分からないので(新一?) 

この流れだと推測しています。

 

また脇田初登場は92巻ですがその前の90巻「裏切りのステージ」の容疑者3人はラムの候補である黒田、若狭、脇田をあからさまに連想させるビジュアルです。(90巻では若狭と脇田は登場していない段階です)

 

その中で脇田をイメージさせるチョビ髭にやたら喧嘩っ早い口調の梶谷という人物は「何の部活に入っていたか」という問いに「登山部の幽霊部員」だと2度も語っています。

 

彼は犯人ではないのでここは「登山部」だけでよかったはず。

幽霊部員という言葉は不必要に感じます。

 

これは脇田が幽霊のような存在=ラムの影武者であることを示唆しているのかもしれません。

 

さらに「長野廃教会殺人事件」での台詞がこちら。

小五郎「確かに悪い霊とか棲みついてそうだ…」

脇田「止めてくだせぇ…そういうの苦手なんですから…」

ここでも「霊」というワードが出てきています。

 

偶然かもしれませんが梶谷は確実に脇田をイメージしたキャラクターなので「幽霊」「霊」は意味のある台詞の可能性も否定できないと考えています。

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