脇田は麻薬取締官【ゼロティ4巻より】

 

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脇田の正体は麻薬取締官というのが私の考察です。

今回は本編でなく安室が主人公のスピンオフ『ゼロの日常』から彼の正体を探ろうと思います。


◆『ゼロの日常』で脇田=麻薬取締官の伏線?◆

脇田兼則は読者の間でラム最有力の人物とされています。

ですが私は彼はラムではなく麻薬取締官であり現在はラムの影武者の役割を担っていると推測しています。

「裏切りのステージ」で唐突に存在が明らかになった麻薬取締官は安室と協力関係にあるという記事を過去に投稿しています。

実はつい先日発売された『ゼロの日常』4巻でも脇田がマトリであるという伏線が張られています。

それがTIME.9「頼んだぞ」

『ゼロの日常』といえば本編とはかけ離れたほんわかとしたストーリーが特徴ですがこの回は冒頭から本編を彷彿とさせる不穏な空気が漂っており読んでいます。

「カラス」「黒と白」「烏鷺の争い」風見の「(公安)の協力者と接触する」など前半は今までとはテイストが異なっています。

「頼んだぞ」は「心のこもったストラップ」の裏側を描いた風見がメインの作品です。

その最終ページで大きなキーワードが出てきます。

榎本梓がクロスワードの問題の答えを安室に尋ねるシーンです。

「『屋根にとりつける風向きを知る道具とは?』っていう…クロスワードの問題があるんですけど…これって風見鶏ですよね?」

しかしマスは3文字分しかない。ここで安室が「風見でも正解」と言い梓が納得。

梓と風見は面識があるものの対面時に風見が偽名を名乗っていた為梓は風見の名前を知らない。

(私の考察上は知っている可能性があります)

しかしクイズを通して彼の本名を呼ぶことになるという面白い展開です。

そしてコミックスでしか見られないおまけページに描かれたのは風見鶏のイラストでした。

その風見鶏ですがなぜか黒く塗りつぶされています。

風見鶏は魔よけとして利用されるものです。

魔よけ=魔を取り除く=魔取り=マトリ

この風見鶏は麻薬取締官を表していると思います。

黒く塗りつぶしているのはマトリが本編の闇に深く関与する存在だからではないでしょうか。


◆脇田の存在を匂わせたエピソード◆

本編に深く関与する麻薬取締官こそ脇田兼則というのが私の推理。

この話の扉絵に注目。

安室が左目を閉じてウィンクしています。

ラム候補の中で唯一左目が義眼とされているのが脇田です。

つまりこれは脇田に関連するエピソードということ。

本編とリンクした話ですが「心のこもったストラップ」はマスコットの左目が取れていたので自然と脇田が思い浮かびます。

左目を閉じた安室(ゼロティ)、左目が取れたマスコット(本編)つまり本編でもこのスピンオフでも脇田を連想させる要素がある話なんです。

ここで魔よけの鶏=マトリを出したのはやはり脇田の素顔が麻薬取締官であるという新たな伏線なのだと思います。

安室はゼロティの中で何度も左目を閉じたウィンクをしています。(彼のクセなのかもしれません)

この作品は彼から見た日常を描いているので彼の日常ではない人物は必然的に描かれません。

彼が左目を何度も閉じたウィンクを披露していることからも脇田はラムではなく安室の仲間と考える方が「ゼロティ」という作品の設定上も自然というのが私の見解です。

このマトリをイメージしたのではないかと思う「風見鶏」が梓の口から飛び出したのも興味深い。

私の考察上梓は脇田の娘です。

風見が口にし、また『ゼロの執行人』でも登場した「公安の協力者」というワード。

これは脇田のことを指していると同時に娘の梓も加わる可能性がまた高まったかな、と。

私の考察では既に安室と梓は協力関係ですが。

2巻で梓が見た夢はマトリの「G」と記しましたが今回は「風見鶏」でマトリを表した可能性があります。

『ゼロの執行人』の小麦粉が強調されたシーンは完全にマトリを表してると思っていますが。

気付いていないところで彼女の口からマトリを表す言葉なんかが他にもあるかもしれません。

これを機に梓の出番の多いゼロティを読みなおしてみたいですね。

新たな発見があるかもしれません。

 

私の中で脇田はラムではなく安室の協力者という考察は揺るぎないものの脇田と「麻薬取締官」を連想させるワードがあまりに無さ過ぎて脇田がマトリという考察に以前ほど自信が持てなくなっていました。

ですが「頼んだぞ」は脇田を連想させる扉絵、脇田を連想させた本編とシンクロした回、公安の協力者、風見鶏など私の脇田=マトリの考察を肯定してくれる材料が揃った回なので考察している立場としてはありがたかったですね。

 


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