若狭は赤井を信用していない?
赤井は母メアリーの若返りに気付いている状態です。
またこの情報が弟の秀𠮷経由ではないことも明らかにされています。
そこで浮上する情報源がメアリーと繋がっている可能性が濃厚な若狭の存在です。
以前記事にした通り私は赤井と若狭が繋がっている可能性を視野に入れています。
赤井は表向きは死亡している人物です。
その赤井と連携できるのは彼が信頼に値するとジャッジした人間のみのはず。
推理通り赤井が若狭と連携しているのなら若狭は赤井から大きな信頼を得ていることになります。
ですが私は赤井の若狭への信頼とは裏腹に若狭は赤井をそう信頼していないのではないかと考えています。
今回は赤井と若狭の不可思議な距離感をテーマに記事を綴ります。
◆若狭は善人とは言い切れない◆
彼女は殺人が起きるという気配を感じ取っていながらそれを放置しコナンや少年探偵団の子供たちを事件に巻き込んでいます。
若狭が「いいひと」であるのなら子供を危険に晒したりしません。
また灰原は若狭に対し好意的ではありますがその一方で組織の気配を感じ取っています。
身を挺して歩美ちゃんを守ろうとした様子は演技には見えません。ですがやはり彼女は善人とは言い難いものがあります。
若狭は過去から今に至るまで「悪」の一面を持ち合わせていることは確かです。
◆赤井秀一は若狭を信頼している◆
ここは若狭=浅香が前提です。
「危険な相手なら瞬時に制圧する能力に長けた……「浅香」という名の」 90巻
赤井が若狭の過去をどの程度把握しているかは不明ですがこの台詞の時の赤井の様子から彼は若狭に警戒心を抱いていないことが見て取れます。
それどころか彼女のことを「危険な相手を制圧する能力に長けた」と評している。
つまり彼の中で若狭本人は危険な人物ではないと捉えていることになります。赤井は若狭の「悪」の一面を一切知らないという可能性もあるかもしれません。
赤井は妹の真純を大切に思っており彼女を巻き込みたくないと考えています。その真純の周辺に姿を現すと予見しても彼は若狭に危機感を抱いていません。
少なくとも今現在赤井は若狭を危険視していないことが分かります。
◆なぜ若狭は「烏丸」の情報を渡さなかったのか◆
ここではダイイングメッセージの真相が若狭から赤井に伝えられたという前提で綴ります。
優作「ウチに住まわせているFBIの彼と先程話したんだが…」 95巻
この話し合いの中でダイイングメッセージの真の意味が「烏丸」であることが明らかにされました。
この話し合いは「先程」行われたもの。
若狭留美という名前は黒田、脇田の反応を見る限り確実に偽名ですし「烏丸」を意識して名乗っている可能性が高いと言えます。
つまり若狭はメッセージが烏丸を表していることにとっくに気付いていたはずです。ですが彼女はその情報を赤井には伝えていなかった。
ではなぜこのタイミングで情報を提供することを決めたのか。
ちょうどこの頃若狭の中では大きな出来事がありました。
彼女が江戸川コナン=工藤新一に辿り着いたのです。
若狭がこの事実を確信したのはこの話し合いのほんの少し前。
修学旅行に工藤新一が参加しておりその間江戸川コナンは休学。このことにより若狭の中でコナンの正体が特定され、赤井にメッセージの真相が伝えられたということになります。
ここで浮上するのが次の可能性です。
コナン=工藤新一なら若狭は赤井に烏丸の名前を教えることができる。
コナン≠工藤新一なら若狭は赤井に烏丸の名前を教えることができない。
つまり若狭はコナンの正体に確信が持てるまで赤井に烏丸の名前を渡さなかったと考える事ができます。
若狭は赤井を通してコナンにメッセージの真相が伝わる事を期待していたはずです。
彼女は赤井とコナンが繋がっていることも把握済みとなります。
要するに若狭がメッセージの真相を伝えたい相手はあくまでコナン。
彼女が赤井を有能な人材と考えているのなら烏丸の情報は早々に渡しておいた方が得策。
情報を渡さなかったのは若狭の中では赤井を心から信頼していないから。
このように捉えることもできるのではないかと思います。
角度を変えて語るのなら若狭にとって赤井は「信頼していない」とまではならなくても「戦力に値しない」という評価を下しているのかもしれません。
現時点で赤井と若狭に繋がりがあるという明確な描写は確認できていませんし早い段階で烏丸の名前を渡さなかったのも別の意味がある可能性も否定できません。
ですが赤井と若狭に信頼関係が成立している場合烏丸の名前を渡したタイミングについて府に堕ちないとは感じています。
◆若狭はメアリーの事も信用していない?◆
次回は赤井の母、メアリーと若狭の間に「信頼関係」が存在するのかを考察。
現時点でメアリーと若狭は繋がっている可能性が濃厚。
ですが私はメアリーは若狭を信頼している一方若狭はメアリーをそれほど信頼していない、つまり赤井と若狭の関係によく似た温度差が垣間見えると感じます。
それどころか若狭はメアリーを危険に晒しても構わないと考えている可能性はないのか。
その辺りを深読みも交え記事にしたいと思います。