安室と梓に共通する癖の意味とは

実は安室透と彼の潜入先の同僚である喫茶ポアロのウエイトレス、榎本梓全く同じ癖を持っています。

ラム編はにおいて癖(口癖)が移るというのは重要なキーワード。

今回はこの癖から安室と梓の関係を考察してみようと思います。


◆『ゼロティ』で描かれた安室と梓の奇妙な癖とは◆

安室を主人公とした公式スピンオフ『ゼロの日常』の中で安室と梓には共通した奇妙な癖があることが描かれています。

それは2人とも利き手は右なのにトングを左手で掴むこと。

 

安室は2巻の「カレーに失礼」の中でラッキョウをトングで掴む際利き手は右なのになぜか左手を使っています。

梓は1巻の「特製カラスミパスタ」の最終ページと4巻の「おかしな噂」の最終ページでやはり利き手とは逆の左手でトングを使っています。

『ゼロの日常』は青山先生が原稿に細かくチェックを入れOKサインが出たものが私達にお披露目となっています。

2巻の最後で「カレーに失礼」も作画担当の新井先生に細部まで指導していることが明かされています。

仮に新井先生がミスで安室に左手でトングを使わせたとしてもそれがミスであれば青山先生が修正するのは必須。

コナンの世界では利き手に関するトリックが多く利き手は極めて大事。

右利きだけどトングを使う時は左というのは安室のキャラクター設定だと捉えています。

梓に関してはトングを使用する際必ず左手を使っているのでこれは彼女の癖で確定と思っていいはずです。

利き手と逆の手を使うのは伏線と考えるのが極めて妥当。

ではどんな伏線なのか。


◆安室と梓は共通の人物から料理を学んだ?◆

ラム編では親の癖が子供に移るというのが度々見られます。

主要キャラクターである赤井秀一がその筆頭ですね。

私は安室も梓も親が左手でトングを使う人物だったのでその癖が移ったのではないかと推測しています。

 

まずここでトングを使う癖が移るという事は一体何を表しているのかを冷静に考えてみたいと思います。

トングは安室のようにラッキョウや角砂糖などを掴む際に利用しますがそれにかかるのはほんの僅かな時間です。癖が移るほどでもないと思います。

ですが料理ならどうでしょうか。

2人とも左手でトングを扱う人物から料理を学んだ結果として利き手は右でも左手でトングを扱う癖が移った可能性があるのではないでしょうか。

2人ともポアロで料理を振舞っていることは勿論、安室は1巻で料理の腕が優れていることがしっかり描かれています。

また梓も本編、『ゼロの日常』を通して彼女の手作りパスタにファンが多いことや2巻で自分で魚を調理できるほど料理上手なことが分かっています。

つまりこの2人には料理を教えた人物がいてもおかしくないわけです。

深読みかもしれませんが2人がトングを使用した「カレーに失礼」「特製カラスミパスタ」「おかしな噂」、全て食べ物にまつわるエピソードとタイトルなのも気になっています。

やはりトングの使い方の癖は料理関連なのでしょうか。

 

トングの扱い方の癖は料理という性質上、見ていただけでは移らないと思います。

やはり料理を教えた人物がいてその人物と一緒にキッチンに立たないとこの癖は移らないと思います。


◆2人に料理を教えたのは脇田か◆

安室は親の影が見えてこない存在です。

彼の親が料理を教えてあげたとは到底思えません。

ですが彼に「親代わり」のような存在がいた可能性はあるのではないでしょうか。

この「親代わり」の人物こそ左手でトングを使う人物であり、その人物の癖が移った。

ではこの人物は誰なのか。

 

まず性別の話をすると男性の可能性が高いと思います。

安室が自分よりもずっと年上のエレーナのことを思っているのは初恋以上に母親の温もりを感じ取っていたから。

安室に料理を教えていた人物が女性だとすると安室はこの女性の癖が移るほど一緒に過ごしていたことになります。

そうなれば自然とその女性に愛着が湧き、彼女はエレーナ以上の存在になっていると思います。

よって女性の可能性は低いかなと。

 

では彼に料理を教えた人物は誰なのか。

その人物こそラム候補の1人である脇田兼則だと思います。

安室はトングを使う時は左手、同時にボクシングの攻撃も左で行っています。

私は安室にボクシングを教えたのは脇田ではないかと記事にしました。

また私の考察では脇田は安室の仕事仲間です。

ボクシングでも潜入捜査でも安室の師匠であり「父親代わり」、それが脇田だと思います。

脇田は利き手が不明瞭なキャラクターですが本来彼は左利きであるためにボクシングの攻撃スタイルやトングの使い方の癖が移ったということは十分あり得そうです。

本当に考察通り安室に料理を教えた人物がいたのなら一緒にキッチンに立った後に自然と食事も一緒にとります。

安室は知らなかった父親の温もりを脇田を通して感じていたはずです。

脇田の料理の腕は明らかにされていませんが板前として働ける時点でかなりの腕前であることは間違いありません。

また私の考察では脇田の娘が梓です。

親子であれば癖が移るのもラム編である以上当たり前ですね。

私が脇田と梓が親子ではないかと思うようになった「迷宮カクテル」95巻では父親の箸の持ち方が娘に移るという話があったので私は「梓には脇田譲りの何か変わった癖があるはずだ」と推理していた矢先に彼女がトングを使う時は必ず左手という描写がきたので「迷宮カクテル」は脇田と梓が親子という伏線の回という私の考察も当たっているのかなという感じです。 

名探偵コナン (95) (少年サンデーコミックス)

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ただ梓が脇田の実子かどうかまでは断定していません。

というのも「迷宮カクテル」をはじめとして私が「榎本梓に関連したエピソード」と考えている事件にやたら「本当の子供ではない」というキーワードがあるからです。

実際は脇田と安室が血のつながった父親と息子で何らかの理由で離れ離れになりその後脇田は梓を養子として引き取ったなども一応頭の片隅にはおいています。

安室も梓も脇田を父親(あるいは父親代わり)としているというのが私の考察です。

実は2人とも脇田の子供で2人は血のつながった兄妹という可能性は無いと思います。

理由は単純明快で『ゼロの日常』2巻で夢落ちとはいえラブコメのようなものを描いたから。

今更実は血の繋がった兄と妹だったとなるとさずがに拒絶反応を示す読者も現れるでしょうしこの線は無いだろうと思っています。

少なくとも安室と梓はトングを左手で持つ何者かと強い絆があったのは間違いないと思います。

繰り返しになりますがコナンの世界で利き手と逆の手を使うのは確実に伏線なんです。

その特徴が榎本梓に適用されている。

読者の間では完全ノーマークな梓ですが大きな役割を担うことは必須だと私は考えています。


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