RUM編と日本刀の繋がりとは
RUM編は日本刀が重要なワードとなっていることにお気付きでしょうか。
今回はRUM編と日本刀の繋がりを記事にしました。
※2020年9月21日
◆「堆黒盆とRUM編」
◆「お酢入りの紅茶と日本刀」追記
◆RUM候補の3人は初エピソードで全員日本刀が絡められていた◆
RUM候補の3人、黒田兵衛、若狭留美、脇田兼則の初登場は以下の通り。
黒田…「県警の黒い闇」86巻~87巻
若狭…「新任教師の骸骨事件」91巻
脇田…「となりの江戸前推理ショー」92巻
実はこの3人、初登場時のエピソードで全員日本刀を絡めて描かれています。
まず黒田ですが初登場のエピソードでは被害者が日本刀で殺害されたため1ページ目から日本刀が描かれています。
次に若狭。彼女は強盗犯をトンボを振り回して撃退。
日本刀の中に槍も含まれますが天下三名槍の中に蜻蛉切が存在すること、加えてコナンも秀𠮷も香車を槍と語っていることから若狭=浅香とすると彼女がかつて名乗っていた槍は浅香を表していると言えます。
最後に脇田ですが兼則という日本刀が存在します。
また彼の初登場のエピソードの犯人の名前は「宗近」。
天下五剣の一つ、三日月宗近を意識したものです。
また97巻、脇田のメイン回である「長野雪山事件」、そして描きおろしイラストでもスペードのジャックが大々的に描かれています。スペードは剣の意味なのでこれは脇田を指しています。
このようにRUM候補の3人全員が日本刀と関りがあるというのは偶然ではないでしょう。
◆烏丸蓮耶の名も日本刀から?◆
黒ずくめの組織のボスが烏丸だと明らかになったのは95巻。
私はボスの烏丸蓮耶の名前も日本刀が由来ではないかと考えています。
小烏丸という名刀をご存知でしょうか。
大きなカラスの羽から出てきた太刀という伝承からこの名前が付けられた大変古い刀です。
その歴史から日本刀の父とも称されています。ボスの名の由来とすれば正に打ってつけ。
刀工は天国(あまくに)。ですがこの天国、大変謎が多く実在したかどうかさえ定かではありません。
ベルモット「ねぇ…答えてジン…天国ってあると思う?」 34巻
こじつけになりそうですがジンに送信したメールのベルモットの言う天国(てんごく)は天国(あまくに)と掛けているのかもしれません。存在が不確かという意味で。
とは言えベルモットはコナン(新一)と蘭を「この世でたった2つの宝物」と称しています。つまり彼女の中にはあの世=天国の方程式があり、天国の存在を肯定しているとも考えられますね。
話を刀に戻しますが烏丸の名前が作中に初めて登場したのが30巻「集められた名探偵」。
ここで私が気になっているのが「烏丸の集めていた名刀や宝剣で殺し合いが始まり…」という内容。
これはこの事件の犯人の作り話ですが大富豪である烏丸は多種多様なコレクションがあったはずです。
高価な壺や燭台で撲殺したという設定を交えてもよかったはずです。
それなのになぜ刀の話題しか出てこないのか。
実際に殺しあう凶器として描かれていたのは刀だけ。ちなみに壺を抱えている人間も描かれていますがそれを凶器としている様子は確認できません。
これらの事からもやはりボスの名前は日本刀が由来と考えてもよさそうです。
青山先生は侍が大好きでコナン以前の作品でも刀をメインに取り上げていることからコナンにおいても日本刀を意識している可能性は十分有り得ます。
本当にボスの名前が日本刀に由来している場合、ボスの側近であり組織内でも相当な権力を持つRUMも後付けではあるかもしれませんが刀を意識したキャラクター設定となっていても不思議ではありません。
◆スコッチの本名も日本刀が由来の可能性◆
スコッチの本名は諸伏景光(ヒロミツ)ですが景光(カゲミツ)という名前の日本刀も存在します。
彼は幼馴染で親友の安室を「ゼロ」と呼んでいました。それに合わせて「ヒロ」という名前が誕生したのは理解できます。
ですがこの漢字で「ヒロミツ」と読むのは一般的ではありません。
これは彼の名前を烏丸やラム編の主要キャスト同様、日本刀に絡める狙いがあったからではないかと推測しています。
というのも以前記事にしましたがスコッチの自決は本当に謎が多いのです。
■スコッチはFBIと打ち明ける前のライと話をしていた
■自決のための拳銃を用意していなかった
■ライはスコッチに自決以外の何かを「諦めろ」と諭しているがこの内容が明らかにされていない
また私の考察が正しければスコッチが最期を迎えたのは恐らくイギリス。
つい最近務武がMI6と判明したりメアリーが毒を飲まされたのがロンドンという回想があったりとイギリスはRUM編と関わりのある場所です。
RUM候補3人全員が日本刀を絡めて描かれている上、多くの謎を残し自決したスコッチとも同じ名前の日本刀が存在する。
私は日本刀繋がりでスコッチはRUMと関りのあった人物なのかもしれないとも考えています。
◆堆黒盆とRUM編
97巻から98巻にかけて収録された「堆黒盆事件」もRUM編と日本刀の関わりを暗示させる事件です。
容疑者の3人はそれぞれRUM候補をイメージした外見です。
また犯人が一撃で被害者を仕留めなかったのも羽田浩司の事件を彷彿とさせます。
盆には鶴の柄がありましたがこれは烏と対極。
さらに被害者は片目を閉じた状態で最期を迎えています。
これはあからさまに隻眼のRUMを意識していますね。
そして羽田事件直後の赤井ファミリーの様子も確認できるのも大きなポイントです。
このように「堆黒盆事件」はRUM編を強く意識したエピソードである事が分かります。
そしてこの事件で凶器として使用されたのが槍でした。
RUM編と日本刀の繋がりはこの事件でも示唆されているんです。
◆お酢入りの紅茶と日本刀
85巻File5でアガサ博士の出したクイズの謎が解けなかった少年探偵団が沖矢に助言を求めるシーンがありました。
そのクイズとは4つの紅茶のうち3つにお酢を入れ残りのお酢が入っていない紅茶を当てるというもの。
実は紅茶に酢を混ぜるのは刃物の黒サビ加工に使用される技法。
ごく普通の家庭でもできる一般的な手段なんです。
これは刃物の黒サビ=組織を表していると考えられます。
そしてこのお酢入りの紅茶と同時にRUMの名前が初登場した事からこのクイズはRUM編を紐解くヒントの役割を果たしているはずです。
そのヒントというのが次の通り。
脇田の初登場回では脇田本人、コナン、客の口から「サビ抜き」のワードが強調されてました。
若狭のメイン回では二度にわたり「サビがはがれた跡が真新しい」というコナンのモノローグがありました。
これは脇田は「サビ抜き」=組織の人間ではない。
若狭は「サビがはがれて真新しい」=元組織と解釈できます。
サビがRUM候補それぞれの立場を表しているんです。
RUM編は日本刀と深く絡めて作られたエピソードである事は間違いありません。
日本刀やサビというワードが登場した場合伏線の可能性があるので要チェックだと思います。
▼RUM編と日本刀に関する考察動画はこちら
▼スコッチの謎めいた自決についての詳細記事はこちら。
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