RUM編再考察中のお知らせ

 RUM編再考察中のお知らせ

 

「牧場監禁事件」で安室が羽田事件を全く調べていない事が明らかとなりました。

 

羽田事件はRUMの正体を解明する上で必要不可欠なものです。

黒田も脇田も若狭の名前が報道された際、意味深な反応をしているのでこの2人は若狭に関する大きな情報を持っている事は間違いありません。

ですが黒田、脇田2人とも安室と何らかの形で繋がっているにも関わらず羽田事件に関する情報を安室に渡していないのは私の中でかなり驚きでした。

 

これがきっかけで自分の中でもっとRUM編を深く考察する必要があると感じ、現在RUM編を再考察中です。

 

「牧場監禁事件」の衝撃で考察の難しさを痛感させられましたがこれを機に原作を何度も読み返した事で新たな伏線も複数見つける事ができています。

むしろ読めば読むほどこれまでブログに記してきた「黒田には影武者がいる」「脇田はRUMではない」といった推理に自信が持てるようになりました。

ですがこの点以外にやや修正する箇所も出てくるかもしれません。

 

読者の間では脇田=RUMはもはや定説。

その中で脇田がRUMの可能性はゼロという私の考察はかなりの少数派になっていますが自信はあります。

再考察の中で彼がRUMである事を否定する伏線も複数確認できました。

つい最近掲載された脇田のメイン回「屋根裏部屋事件」においても彼がRUMである事を否定する細かな伏線がありました。

間違いなく脇田はRUMではありません。

 

梓が物語の重要人物など、私の考察はかなり個性的と度々指摘を受けますが今後も独自の視点を大切にしながら考察を楽しみたいと思います。

「変わった考えの読者もいるもんだなぁ」程度のお付き合いで構いませんので今後ともよろしくお願い致します。

 

読者様のぽちっが励みです(^^)/


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脇田が昏睡状態にあった伏線 脇田は本物の黒田兵衛?

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読者の間でRUM最有力候補とされている米花いろは寿司の板前、脇田兼則。

彼は比較的最近まで昏睡状態にあったのではないかと推測しています。

今回はRUM候補の中で最も謎に包まれた彼の過去を考察します。

◆工藤新一を知らないという謎

脇田(新一?) 95巻

SNS上に工藤新一の生存情報が拡散された時の脇田の反応です。

ここから分かるのは脇田が工藤新一の存在を全く知らない事。

これはとても奇妙と言えます。 

脇田「アッシ、小せぇ頃からミステリーってヤツがでェ好きでよォ!」

「あんたがこの店のお隣さんって聞いてから会いたくってしょうがなかったんだからよ!」 92巻

 脇田が一般人という展開は当然あり得ません。

彼は何らかの意図で素性を隠し「脇田兼則」というキャラクターを演じています。

その彼が生み出した「脇田兼則」はミステリー好きという設定。

ですがミステリー好きな人物が世間に名の知れた工藤新一を知らないというのはおかしな話です。

本来の彼がミステリーに微塵も興味がなくともミステリー好きという設定を用いている以上新一の事を把握しているのが当然です。

彼の正体がRUMであろうが正義であろうがとにかく工藤新一を知らないという事は極めて不自然。

この事から私が推理しているのが脇田が比較的最近まで昏睡状態にあった可能性です。 

◆脇田は右目の視力に問題がある

「長野廃教会暗号事件 97巻」には脇田がコナン、小五郎、安室とババ抜きをするシーンがあります。

この時の彼らの手元のカードをよく見ると最終的にペアが完成しない形になっています。

この事からこの4人の中の誰かが何度かカードがペアになりながらもそれに気付かずそのままゲームを進めていた事が窺えます。

コナン、小五郎、安室は視力に問題はありませんからカードのペアに気付けなかったのは脇田で間違いありません。

このシーンが収められたシリーズ1話目のタイトルは「探偵の目」

これは小五郎の弟子を名乗る脇田の目に注目という示唆ではないでしょうか。

脇田は左目に眼帯をしている為そちらに気を取られがちですが実は右目こそ彼の注目すべきパーツなのだと思います。

彼はカードがペアになっても気付かない程度には右目の視力に問題を抱えているようです。

脇田が右目の視力に問題があると考えれる描写は他にもあります。

同じく「長野廃教会暗号事件」でボーガンの矢で頭を射抜かれた被害者を発見するシーンに注目して下さい。

廃教会ですから電気は通っておらず現場は真っ暗。

作中で確認できる光源は小五郎のスマホのライト1つだけです。

そのわずかな光で浮かび上がった被害者の姿にコナン達はしっかりと反応していますが脇田をよく見ると被害者の方を見ていないのが分かります。

小さな灯りでは被害者を確認することができない。彼は右目の視力に問題を抱えているという非常に細やかな伏線だと考えています。

カードのペアを捨てきれなかった事、「探偵の目」というタイトル、暗がりで被害者を見つけられない事。

これらを踏まえると脇田が右目の視力に少々問題を抱えている可能性はかなり高いのではないでしょうか。

実は脇田は初登場回で自分の眼帯が右目にあると勘違いをしています。

これも彼が治療の為に右目に眼帯を付けていた(右目が包帯で塞がれていた)過去があるという伏線の可能性があると思います。

 脇田は何故か有名人である工藤新一を知らない。

そして右目の視力に問題を抱えている。

この2点から脇田は何らかの事故か事件に巻き込まれ右目を負傷し、更に昏睡状態に陥った可能性が出てきます。

この推測が正しいのであれば新一の存在を知らない事から昏睡状態となったのは工藤新一の名前が世間に知られるより前であり、目覚めた時工藤新一は表舞台から姿を消していたというのが真相かと思います。

新一が表舞台から消えたのは作品の中では比較的最近の出来事です。

脇田が自分の眼帯が右目にあると勘違いしたのも彼がつい最近まで右目に眼帯を付けて療養生活を送っていたとすると辻褄が合います。

負傷と昏睡状態。ここから浮上するのが彼の正体が元・黒田兵衛ではないかという可能性です。

◆脇田の正体は本物の黒田兵衛?

公安のトップの可能性が高い黒田兵衛は10年近く警察病院に意識不明で入院していたという謎に満ちた過去があります。

上原 「顔の包帯を取った看護師が腰を抜かしたらしいわよ…真っ黒だった髪が事故のストレスで白髪に変色してまるで別人のようだったそうだから…」

「意識が戻った今も所々細かい記憶が抜け落ちてるっておっしゃってたけど…」

上原はこの入院生活について黒田は大きな事故に遭ったと説明していますが真偽のほどは定かではありません。

ですが別人のように変貌していたという点やコナンが別人という単語に強く反応した事、記憶が完全ではないという事から包帯を取ったタイミングで黒髪の黒田兵衛と現在の白髪の黒田兵衛が入れ替わった可能性は十分考えられます。

この黒髪の黒田兵衛こそ脇田の可能性があってもおかしくないと思います。

脇田は自分の立場を現在の黒田に譲る事、現在の黒田は警察の中で権力を持つ立場となる事。双方がメリットがあると判断した結果入れ替わるという大胆な行動に出たのかもしれません。

この場合両者は繋がりがある事になりますがその伏線が脇田と黒田のスマホがおそろいという事なのかもしれません。

また「長野廃教会暗号事件」では現場に警察が到着した際脇田と安室が手を後ろに組んでいます。

脇田は腕を前で組む癖を持つキャラクターなのでここで手を後ろで組んだのは伏線の可能性が高いと判断しています。

手を後ろで組むのは警察官の正しいポーズ。

安室はこのポーズをとる事で同じ警察であり、かつ親友の兄である高明に密かに敬意を表しています。

そして脇田も安室同様このタイミングで警察官としての振る舞いを見せています。

これも脇田が元、あるいは現在進行形で警察官という伏線なのかもしれません。

 

本当に脇田が本物の黒田兵衛であった場合なぜ現在の黒田と入れ替わる必要があったのか。また彼の右目の視力の低下は何が原因なのかも興味深いですね。

脇田が右目に問題を抱えた理由に考察すべき要因があるのは間違いないはず。

脇田が昏睡状態にあった可能性は高いと考えていますがその一方で10年眠り続けていたかというとまだ考察材料が足りないと感じます。

ここからは昏睡状態にあった脇田と黒田が入れ替わった事を前提とします。

怪我人が10年間同じ包帯で過ごすわけがありません。

脇田が黒田と入れ替わるとしたら包帯を変えたタイミングで間違いないでしょうがこれが10年の入院生活のいつ頃を指しているのかさっぱり分かりません。

ですがストレートに考えると脇田が目覚めたのも黒田が入れ替わったのも最近と考えた方が自然です。

意識のある人間が意識不明の人物を長期間演じ続けるのは至難の業。

また黒田は入れ替わるという選択をした以上早く警察官として行動を起こしたかったはずですから。

現在の黒田は脇田と入れ替わってすぐに退院し職場復帰したという流れであれば違和感はありません。

 

脇田が本物の黒田兵衛かどうかは分かりませんが彼が昏睡状態やそれに近い状態だった過去がある可能性は高いと考えています。

脇田はRUM候補の中で最も謎に包まれている人物。

今後必ず過去に関する描写が織り交ぜられるはず。その過去に怪我や昏睡状態を示唆するものが無いか注意深く見ていこうと思います。

右目の視力も注目すべきポイントですね。

▼脇田の昏睡状態に関する新たな考察材料が登場しました。詳細は以下の記事。

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裏切りのステージで描写された火災の伏線とは

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RUM編と火災には深い関係があると推理しています。

今回は作中の複数の伏線からRUM編と火災の関係について考察します。


◆「裏切りのステージ」のある伏線

「裏切りのステージ 90巻」はRUM編において必ず協力関係となるコナン、安室、赤井の3人が初めて連携し事件を解決した貴重なエピソード。

また組織が浅香を探る為に動き出した事、安室と赤井に決定的な亀裂を生んだスコッチの死の真相が明かされた事、RUMを彷彿させる片方だけなくなったサークルレンズなどRUM編を語る上で欠かせない要素がいくつも散りばめられている点も注目しています。

何より容疑者3人の外見がRUM候補の黒田、若狭、脇田をイメージしているのは明らかです。

布施という顎髭を蓄えた大柄な男性は黒田、円城という眼鏡にウェーブのかかった髪の女性は若狭、梶谷というチョビ髭でけんかっ早い男性が脇田ですね。

この時点で登場しているのは黒田のみなのでこの3人の外見に注目している読者は少ないかもしれないので読み返すと面白いと思います。

コナン(でかっ!!)

布施を見た時のコナンのリアクションが表情も共に非常にオーバー。

事件のトリックは当初怪力な人物でないと成し遂げられないという見方があったとはいえそれを理由に大柄な布施を疑う様子は全くなかった事からもこのコナンのリアクションはこの時に起きた事件でなくこの人物が隻眼の大男、黒田に該当する人物として描かれているという示唆だと思います。

様々な切り口から見ても「裏切りのステージ」はRUM編を考察する上で欠かせない事件だと考えています。

今回注目したいのは突如として登場する消防官の存在です。

このエピソードには事件に全く関係のない消防官の話が2週に渡って出てきます。

実は消防官は「裏切りのステージ」のFILEナンバーと深い関わりがあるのです。

「緊急事態252 72巻」では少年探偵団が東京消防局の通話コードを駆使しながら事件を解決しています。

そして「裏切りのステージ」で消防官が登場したのがFILE954と955ですが東京消防局の通話コードの954が「火災等による死者」で955が「火災等による傷者」。

どちらも火災を表しています。

これだけだとまだ偶然と考える事ができるかもしれません。

ですが事件の3人の容疑者の名前に注目してみましょう。

被害者はミュージシャンの波土禄道、ハードロックが名前の由来です。

容疑者の3人もそれぞれ音楽のジャンルから。

コナンの作中におけるお馴染の名前の付け方です。

布施憶康=フォーク

円城佳苗=演歌

梶谷宏和=ジャズ

ですがこの3人の名前を視点を変えて見てみましょう。

布施=FUSE(ヒューズ)=導火線

円城=炎上

梶谷=火事

全員火災にまつわる名前です。

事件FILEナンバーと合わせるとさすがに偶然とは考えられません。

ちなみに「緊急事態252」の解決編はFILE755。消防署員を表す通話コードです。

この時点で後に消防官を登場させるつもりでいたのならぞっとする伏線ですね。

これらの事を踏まえるとRUM編に火災が絡んでいる可能性はかなり高いのではないでしょうか。

またこの「裏切りのステージ」には唐突に麻薬取締官の存在が語られるシーンがあります。

消防官がRUM編と火災を繋ぐ伏線だとすると麻薬取締官も何か意味がありそうですね。

推理作品であるコナンの世界で消防官がRUM編に関わってくる可能性は低そうですが麻薬取締官なら薬物を追う過程で組織にたどり着くという流れは容易に想像できます。

今後麻薬取締官が登場する展開があるのではないかと推測しています。


◆黒田と若狭は火災に関わった?

RUM候補のうちの2人、黒田と若狭は「燃えるテントの怪 93巻」で初対面となりました。

この時互いに探りを入れている事やそれ以前の92巻で黒田が若狭の名前に反応した事を考えると実は過去に面識がある可能性はあります。

この事件は被害者がテントの中で焼死するのですがその隣のテントにいた黒田は「寝入っていて気付かなかった」と語っています。

ですが若狭は黒田に対し非常に高圧的な態度でこう問いかけます。

「まさか気になる人物を観察する為に…業火に包まれる隣のテントを野放しにしたなんて事ありませんよね?」

RUM編が火災を深い関わりがある事を前提とすると若狭のこの台詞は過去に黒田か若狭、あるいは両方が火災に関わったという伏線なのだと思います。

上原「黒田捜査一課長…何か大きな事故に遭われたらしくて…」

蘭「じゃああの顔の火傷も…」

上原「多分その事故の影響じゃないかしら…右目は義眼みたいだし…」 86巻

読者視点では黒田の外見は薬品を浴びた影響や生まれつきの痣などいくつでも可能性は考えられるわけですが蘭の発言から火傷の跡だと断言されています。

これもRUM編と火災の関係を考察する上での注目ポイントだと思います。

黒田は10年近く意識不明でありその間に外見が別人のようになった事から変装説などが考えられますが変装するにしてもこの外見を作り上げる必要はないはずです。

黒田「この面構えのせいで目を背けられることはあっても…じっと見つめられる事は滅多にないんでね…」 93巻

この台詞はごもっとも。

わざわざこの外見を作り上げる意図が不明。自分がRUMだと疑わせる為に義眼を装い、ターゲットを誘き出す事が目的だとしても火傷を負った設定を用いる必要はないはず。

もちろん彼がRUMの顔には火傷の跡がある事を知った上で変装しているのなら話は別ですが他のRUM候補を見ても若狭の顔に火傷の跡は全く見られませんし脇田は狭い範囲しか隠せない眼帯を用いている時点で火傷の跡があるとは考えにくい。

若狭も脇田も顔に火傷の跡は無いと考えていいでしょう。

黒田は過去に大火傷を負うような出来事を経験しているのは間違いありません。


◆宮野夫妻の死にRUM候補が関与か

RUM編において火災と言えばやはり灰原の両親、宮野厚司、宮野エレーナ夫妻の死です。

灰原「私は焼け残った資料を搔き集めてその薬を復活させただけだから…」

コナン「焼け残った?」

灰原「父と母の研究所が火事になって薬の資料と一緒に2人とも焼死したのよ…組織の人達からは不運な事故だと聞かされていたけど…」 89巻

灰原の「焼け残った資料」という表現から宮野夫妻は火事により命を落としたという情報は正しいはず。

本当に黒田と若狭が宮野夫妻の焼死に関わっていたとしてもその関わり方については現時点では推測の域を出ません。

若狭は17年前組織の一員だった可能性が高い人物です。

ビスコ同様宮野夫妻と交流があってもおかしくはありませんし彼女は火災の現場に居合わせたのかもしれません。

わざわざ火災の伏線を張っている以上宮野夫妻の死因となった火事は黒田、若狭、脇田の3人のうちの誰かが起こした可能性は高いと思います。

ここで気になるのは若狭が炎を「業火」と表現した事。

業火とは地獄に落ちた罪人を包む炎を指します。

若狭の「業火」が宮野夫妻の火災をなぞったものだとすればやはり思い浮かぶのはヘルエンジェルと呼ばれた宮野エレーナ。

本当に若狭が地獄に落ちた罪人を包む炎という認識を持って宮野夫妻の火災を「業火」と例えたのであれば若狭から見て宮野エレーナは罪人というポジションの可能性も。

若狭は確実に過去に何らかの犯罪を犯している人物。

彼女は羽田浩司の事件現場に居合わせた事は確定ですが実は羽田、アマンダの犯行には一切関わっておらず若狭の犯した罪とは自分と敵対していた宮野夫妻を焼死させたことという見方もできるかもしれません。

「裏切りのステージ」はコナン達が浅香の謎に近づこうとしたエピソードという事を踏まえれば火災に深く関与したのは浅香なのかもしれません。

ただし「業火」は激しい炎という意味でも使用されるものなので深読みの必要はないのかも。

ですが「地獄の炎」と「ヘルエンジェル」は気になるワードなので一応記載しておきます。

また宮野夫妻の焼死と黒田の火傷に因果関係があるのなら当然彼は火災現場にいたはずです。

黒田の火傷の跡は宮野夫妻の救出を試みた際にできたのか、火を放った張本人だからなのか、それとも気になる人物を監視していた最中に火災に巻き込まれたのか…。

若狭の言う「気になる人物の観察」「火に包まれた人間を放置」の言葉の真意が気になるところです。

またとても興味深いのが若狭は黒田を「気になる人物を観察する為に救えるはずの命を救わなかったのではないか」と責めていますが彼女自身、コナンを観察する為に事件の気配を察知しながらそれを放置し人を死なせている事実があります(92巻)。

つまり彼女は自分の行いを棚に上げて黒田を責めているわけです。

この様に若狭は悪の一面を隠しきれていません。最新エピソード「牧場監禁事件」では目的の為に安室を攻撃し気絶させるなど手段を選ばない人間である事が明るみになりました。

それでも鋭い観察眼を持つ灰原からは絶対的な信頼を得るという極めて異色の存在と言えます。

「燃えるテントの怪」で若狭が黒田に向けた言葉は謎に包まれた彼女の本性と言えそうです。

考察通りRUM編と宮野夫妻の死に関りがあるのであれば今後作中で火災を紐解くヒントになるものが出てくるはず。

脇田に関してはこの火災に関与したのか全く情報がありませんからこの辺りも注目していきたいですね。


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若狭の偽物が登場!コナン=新一を疑う謎の人物とは

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RUM候補の1人でコナン達のクラスの副担任である若狭留美

実は作中で若狭に変装している人物が登場しています。

今回は若狭の偽物の登場シーンとそこから若狭に変装したこの人物は誰なのかを考察します。

※2020年5月30日「1コマだけ登場する謎のスマホ」の項目を追加しました。

◆灰原に探りを入れた若狭は偽物

若狭は初登場時からコナンの正体を疑っていた人物です。その彼女の中で疑惑が確信に変わったのが工藤新一の目撃情報がネット上に拡散された時(95巻)。

工藤新一が修学旅行で京都に姿を現した時、彼女が副担任を務めるクラスの児童である江戸川コナンは小学校に顔を出していません。

この事実から若狭は江戸川コナンは工藤新一が若返った姿だと確信するに至りました。

ですが若狭はこの後謎の行動を取ります。

コナン=新一を確信しながらなぜか灰原に探りを入れたのです。

若狭「ねぇ…灰原さん…あなたが住んでる阿笠博士さんの家の隣って…「工藤」ってお宅よね?」

灰原「あ、はい…」

若狭「会った事ある?その家の息子さんの新一君に…」

灰原「いえ、ないですけど…どうしてですか?」

若狭「ホラ、今話題になってるから…ちょっと聞いてみただけよ…」

灰原「…」 95巻

彼女はかねてよりコナンの正体を疑っていたもののこれまで一度も周辺に具体的な探りを入れた事はありません。

その彼女がなぜかコナンの正体に確信を持った後に踏み込んだ行動を取っている。

若狭の行動とすると極めて不自然です。それもそもはず。

実はよく観察するとこの人物は若狭留美ではありません。

何者かが彼女に変装しているのです。

それを示す描写をピックアップしていきましょう。

持っている駒の書体が異なる

最新エピソード「牧場監禁事件」で安室は若狭が常に持ち歩いている将棋の駒を拾います。

この駒はかつて羽田浩司が持っていたものであり安室は公安の研修で事件に繋がる有力な証拠品としてその駒の事を記憶していました。

安室(将棋の駒…待てよこの「角」…どこかで…) FILE1051

  (この角はあの時に見た駒の写真に…傷の形状も文字の形も酷似している…) FILE1052

つまり「角」の書体が重要な伏線という事が分かります。

かつて羽田の御守りであり現在若狭の持ち物となっている「角」の駒は真ん中が土の字です。

実は将棋の「角」の駒は一般的に真ん中の縦線が突き抜けています。

この事から若狭が持っているのは長録というかなり珍しい書体の駒であることが分かります。

羽田はこの駒を御守りとして持っていましたが長禄の書体は縁起がいいとされているのも関係しているのかもしれません。

そして世間では工藤夫妻の戦略により新一の生存情報は情報発信者の勘違いということで表向きは沈静化を見せました。

この時ネット上に流れている情報をチェックしている若狭の手元に置かれた駒に注目してください。

「龍馬」の字が確認できます。角が「成った」状態です。

そしてこの龍馬、馬の字が崩れています。

一般的な「角」=裏の「龍馬」の馬が崩れている

長禄の「角」=裏の「龍馬」の馬の字が崩れない

この違いからこの人物が持っている駒は長録以外の書体の駒。

この人物が若狭ではないとする細かな伏線です。

かけている眼鏡がちがう

若狭の眼鏡はコナンのメインキャラクターでは見られないノーズパッド付きのものです。

これは彼女の血縁関係に関する伏線ではないかと考えています。

この血縁関係の考察が当たっているかは分かりませんが若狭が特徴的な眼鏡をかけているのは間違いありません。

その点は作者も意識しているはず。

ですが長禄ではない駒を手元に置いた若狭はいつもと異なる黒ブチ眼鏡。

これもこの若狭が本物ではないという伏線だと思います。

ですが灰原に探りを入れた若狭の眼鏡はいつもと同じもの。

つまりこの若狭の偽物は眼鏡をかけ替えている事になります。

この若狭が偽物であるというヒントを読者に出しているとも考えられますがこの人物は変装の達人。若狭以外の人物も演じることができるでしょう。

この後黒ブチの眼鏡の人物に変装して行動した(する)という伏線の可能性もあるかと思います。

若狭の偽物という伏線は将棋の駒で充分な気がするので。

いつもと違う灰原の態度

「言っとくけど私、好きだから若狭先生…だから悪く言わないでくれる?」 93巻

灰原は若狭の事を非常に好意的に見ています。

彼女は「牧場監禁事件」で若狭が安室を気絶させた張本人だと気付いているはず。

この直前に灰原はコナンから「若狭先生に気を許すな」とアドバイスを受けていますが若狭を警戒するどころか彼女が安室に暴力を振るったことに気付きながら若狭の隣に寄り添うという不思議な行動を取っています。

灰原はコナン(新一)に対し好意を寄せています。

それは自分と似通った境遇、組織と共に闘ったなど過ごした時間が長ければその内容も濃い。恋愛感情を抱いても当然と言えます。ですが若狭と灰原に深い結びつきはありません。その若狭にピタリと寄り添うのはいっそ奇妙とも言えます。

灰原の若狭への「好き」という感情はコナンへの想い以上とも取れる描写です。

そんな灰原ですが若狭から新一の存在について尋ねられた時若狭と距離を置こうとしているのが分かります。

表情にも安心感が見られません。

若狭に心を許しているいつもの灰原とは全く異なるものです。

更に若狭の去り際に彼女は「…」と無言で若狭を見ています。

この「…」は灰原が若狭からいつもと違う気配を感じ取ったからでしょう。

 

コナンの正体を確信した後に探りを入れるという謎の行動、若狭に心を許していない灰原の態度、異なる書体の駒、いつもと違う眼鏡。

やはりこの人物は若狭に変装した別人と考えた方が自然です。

◆若狭に成りすました人物を考察

若狭留美になりすましたこの人物は一体何者なのでしょうか。

たった数コマの登場ですがこの人物の正体をある程度は絞れるので考察してみましょう。

若狭に変装したこの人物は以下の条件を全て満たす者です。

1・若狭や灰原を知っている

2・以前からコナンの正体が新一であると疑っていた

3・若返りの実例を知っている

4・既出のキャラクター

5・組織の人間ではない

ひとつずつ説明していきましょう。

1・若狭や灰原を知っている

若狭の事を全く知らない人間が変装する事は出来ません。当然ですね。

ですが「知っている」の定義が非常に難しい。

少なくとも口調まで真似できているのでこの人物が仕入れている情報は若狭の外見や勤務地だけではないでしょう。

若狭は92巻でマスコミに顔を晒しています。

この時TVカメラも確認できるので若狭の口調などはこの時に仕入れた情報かもしません。

この人物は恐らく若狭のいなくなった隙を見計らって灰原たちの前に姿を見せたのだと思います。

必要最低限の質問だけして去っていったのも若狭がいつ戻るか分からないという危険を感じたからでしょう。

若狭をある程度知ってはいるものの行動をばっちり把握できるほど彼女と結び付きはない人物と考えられます。

灰原については名前と住所を把握していますがこの人物が持っている情報は実際はこれ以上の可能性もあります。

2・以前からコナンの正体が新一であると疑っていた

当然この人物は江戸川コナン=工藤新一の可能性をかねてより疑っていました。

だからこそ工藤新一の生存情報が拡散されたと同時に動き出したのです。

またこの人物は阿笠博士を知っているので眠りの小五郎を生み出したのは阿笠博士だという事まで看破している可能性があります。

3・若返りの実例を知っている

作中の傾向として一部の例外を除き、若返りの実例を知った者だけが若返りにたどり着けるというのがあります。

この人物もコナン=新一の可能性を疑っている時点で誰かの若返りの実例を知っている事になりますね。

4・既出のキャラクター

若狭に変装したこの人物は既に作中に登場している可能性が極めて高いと思います。

コナンは推理物ですからこの人物が変装している姿から謎解きスタートという訳にはいかないはず。

例外的に安室は赤井に変装してからのデビューでしたが死亡したとされる赤井の再登場は読者の視点が間違いなく集まるよう計算されてのもの。このようなケースであれば変装からのスタートの方がむしろ盛り上がりを見せるわけです。

若狭に成りすましたこの人物は変装の達人という設定がある以上今後大きな活躍を見せることが必須。

仮にこの場で初登場だった場合お披露目が小さなコマでその上あっという間に退場というのは漫画の演出として歓迎されません。

やはり既出のキャラクターと考えた方が自然です。

5・組織の人間ではない

この人物は灰原に質問する際灰原の顔をしっかりと覗き込んでいます。

そして組織の人間にはシェリーの顔が知られている。

この人物がもし組織の一員ならコナン=新一、灰原=シェリーにたどり着いてしまいコナンサイドとしてはまさに最悪の状況。

ですがこの人物は灰原に何の反応もしていません。

また灰原は若狭の偽物に警戒こそしましたが組織の気配は感じ取っていません。

よってこの人物は組織の一員ではない事がわかります。

◆1コマだけ登場する謎のスマホ

※2020年5月30日追加の項目

工藤新一の生存情報に強い関心を抱いている人物が黒田や脇田以外にも存在しているという伏線はある1コマでも確認できます。

新一の生存情報がネット上に拡散され多くの人々、いわゆるモブキャラが反応しているページのあるコマに注目してください。

 その名は、東の高校生探偵…工藤新一君でーす!

SNSの書き込みが表示されたスマホを誰かが右手で持っています。

新一の生存情報に関心を示すそれまでのモブキャラと違い青山先生の作画なのでこのスマホの持ち主は重要人物である事は間違いありません。

このコマの次のページで右手にスマホを持ち、工藤新一に反応する黒田が描写されている為、流れからこのスマホの持ち主は黒田と思いがちですがよく見るとSNSの書き込みが表示されたスマホはトーンが貼られたもの。

黒田のスマホは黒なのでSNSを確認している人物は黒田ではない事が分かります。

作者による巧みなミスリードですね。

また、脇田は黒田と同じスマホである事からこのスマホの持ち主は脇田でもありません。※黒田と脇田のスマホは非常に似通ったデザインですが違うものです(2020年8月25日追記)

若狭はPCでAPTX4869の投与者リストを見ている為SNSをチェックしているスマホの持ち主から除外されます。

仮にこのトーンが貼られたスマホで新一の情報を集めているのが若狭なら他のRUM候補同様、拡散された情報にどのように反応するか彼女の表情を描くべきです。

RUM候補3人以外にも工藤新一の生存情報に強い関心を寄せている人物が存在している。

たった1コマしか登場しないスマホが実は大きな伏線になっている可能性が高いですね。

このトーンを貼ったスマホの持ち主こそ若狭に成りすました人物なのだと思います。

若狭に変装した人物がPCでSNSを確認しているのもスマホSNSを確認した人物と同一人物という伏線なのかもしれませんね。

若狭に変装し新一の情報を集めている人物がいる事には気付けましたがスマホは完全に見落としていたので新一に注目している事が明確に描かれている人物以外にも彼の存在に大きな関心を寄せている謎の人物がいる可能性は更に高まったという感じです。

◆最有力は榎本梓か

では若狭留美に変装したこの人物は誰なのか。

一応候補を挙げてみます。私がピックアップしたのは以下の3名。

1・メアリーの仲間のMI6

2・米原桜子

3・榎本梓

1・メアリーの仲間のMI6

メアリーには少女化してもなお連絡を取り合っているMI6の仲間がいることが分かっています。

この仲間は工藤新一が姿を消したと同時にコナンが事件現場に顔を出すようになった事を把握しています。

つまりコナン=工藤新一の方程式にたどり着ける材料を持っている人物。

慎重な性格のメアリーですがこの仲間の事は信頼して自分の少女化について打ち明けている可能性も考えられます。

もしかするとメアリーから「江戸川コナンは私と同じように若返ったのではないか」という情報を得ているのかもしれません。

そうなればこのMI6が若返りの実例を知っている事もコナンの正体に勘づいた事も説明できます。

ですが若狭に変装している人物は既出のキャラクターと考えるべき。

今のところMI6の可能性があるキャラクターと言えば若狭か黒田兵衛くらいだと思います。(2人がMI6の可能性というのはまた別に記事にします)

メアリーと連携しているMI6の存在は気になるところですが若狭に変装した可能性は低いと思います。

2・米原桜子

彼女はコナンの頭の良さに注目しているとも取れる描写があります。

また彼女の登場する「ブログ女優の密室事件 87巻」では黒田が高木刑事にコナンの指示通りに動くよう電話で伝えています。

普通に考えて高木刑事が黒田に「コナンが現場にいる」と伝えるはずはありません。

ではなぜ黒田はコナンが現場にいることを知ることができたのか。

黒田が電話からコナンの声を拾い事件現場にいることを確信したとも考えられますが実は桜子は黒田と繋がっており、彼女がコナンがこの場にいることを電話で伝えたと推測することは可能です。

黒田がコナンの推理力を信頼しているという事は彼は眠りの小五郎の真相にたどり着いているとも推測できます。

例えば黒田と桜子が親子で2人とも誰かの若返りの実例を目の当たりにした。

そしてコナンを疑っていた桜子が父の黒田にコナンが現場にいることを伝えた。

この流れはありそうです。

桜子はシングルマザーの母親に育てられていますがこれも父の黒田が10年眠り続けていた事を指していると考える事もできるかもしれません。

しかしながら現在まで桜子がコナン=新一の方程式に気付ける描写がないのが気掛かりです。

3・榎本梓

過去に記事にしましたが梓はコナンの正体を疑っていると取れる描写があります。

またコナンと安室が2人とも嘘をついている事にたどり着ける場面にも遭遇している。

そして伊織が偽名の「進一」を名乗った事を受けて平次がコナンに対し「お前と同じ名前」と発言しこれを聞いた梓が大きく反応した事もあります。

『ゼロの日常 4巻』では安室が梓の見えないところで犯人を制圧しました。

安室は公安である事を隠さなければならない立場で犯人を制圧したのが自分である事を知られてはならないという気持ちがありました。

そこで彼は自分が食べ終えたバナナの皮を犯人の顔に乗せ梓に対し犯人が倒れたのはバナナの皮で滑ったせいではないかととぼけます。

ですがこのバナナは安室と梓が半分に分け合って食べた時のもの。

この時点で梓は安室が犯人を撃退しながらその事を隠したと気付けるのですがコミックスのおまけのページには犯人の顔に乗せられた半分しかないバナナの皮を回収する梓が描かれています。

梓はこのバナナの皮が意味する事に気付いているはずですが驚いている様子がない事から彼女は既に安室の本職にたどり着いている可能性は十分考えられます。

梓は安室の正体に気付いていながら素知らぬふりをしている点は完全には否定できずこれが当たっている場合彼女はかなりの演技派。

そして彼女は過去に演技で警察の監視を撒くという一面も見せています。

「裏切りのステージ 90巻」でベルモットが梓に変装したのは物語の重要な局面で梓がベルモットに変装するという伏線ではないかとも考えています。

梓は一見平凡なウェイトレスですが相当な女優肌の可能性があると思います。
また同じく4巻には安室が部下の風見に潜入捜査に必要な服の購入を任せる話が収録されていますがこの時風見は女性の服を購入しているのが分かります。

つまり安室には潜入捜査できる女性の協力者が現れた未来がこっそりと織り交ぜてあるのです。

『ゼロの執行人』に登場した公安の協力者というワードが今後の原作における伏線だと思います。

そしてこの話には梓が登場していないにも関わらず扉絵には梓のイメージカラーが確認できる事からこの協力者こそが梓なのではないかと推理しています。

総合的に考えた上でも消去法という意味でも若狭に変装したのは梓が最有力という感じです。

 

『ゼロの日常』はあくまでスピンオフで本編と無関係と考える読者の方もいます。

ですが原作で若狭に変装のできる人物が登場していますし、この人物は組織の一員ではない。

組織でない以上最終的にこの人物は安室や赤井と協力関係となるのが自然な流れです。

そして『ゼロの日常』では安室が協力者の衣装の調達を風見に命じている。

これらを踏まえると本編とスピンオフの繋がりは非常に深いというのが私の考えです。

 

とは言え絶対に忘れてはいけないのがコナンは劇場版で伏線を張ってきた経緯があるのは事実ですが原作のみでもきちんと物語が考察できるようになっている事。

今のところ梓がコナン=新一にたどり着ける描写と演技派と推測できる描写の2つはあっても彼女が変装ができる人物という明確な伏線は原作で確認できません。それは梓以外のキャラクターも同様ですね。

若狭に変装したのが何者なのか今後原作で必ず伏線が張られていくはず。

この人物はまだコナン=新一に確信が持てていない状態ですから今後も若狭以外の人物も含め変装しコナンの周辺を嗅ぎまわるはず。

「牧場監禁事件」での小林先生が怪しいなと思っていますがまだ決定打に欠ける感じ。

また新たに気になる人物が現れたら記事にしたいと思います。

現時点では榎本梓が最有力としていますが今後の描かれ方によっては思いがけない人物が浮上する可能性もあるので注目ですね。

また変装の得意な女性の存在は対組織戦において相当な戦力となるはず。

まあ女性に変装できる男性の可能性もゼロではありませんがそれはキッドの専売特許のような気がします(笑)。

ベルモットと互角に戦える可能性のあるこの人物がどのような立ち回りを見せるかも楽しみです。

※若狭に変装した人物はSNSを閲覧していますが劇場版「ゼロの執行人」で梓はSNSを利用している事が分かっているのでこの点も若狭に成りすました人物が梓という伏線になっているのかもしれません。 追記:2020年5月30日


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若狭は勝又棋士の娘か

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RUM候補の1人でありコナン達のクラスの副担任である若狭留美

謎の多い女性ですが私は若狭は天才棋士、勝又力の娘ではないかと考えています。

今回は若狭と勝又の親子関係に関する考察を綴ります。

◆2人に共通する特徴的な眼鏡◆

若狭の外見の特徴のひとつが眼鏡です。

実は彼女のメガネは非常に特徴的と言えます。なぜならノーズパッドが付いているから。

コナンの作品には眼鏡をかけた人物が数多く登場していますがメインキャラクターキャラクターに共通するのが眼鏡にノーズパッドが描かれないという点です。

これはサングラスの場合でも全く同じ。

ですからこの部分がしっかりと描かれた眼鏡をかけている若狭は極めて稀な例なんです。

実は若狭以外に1人だけ若狭と同じようにノーズパッド付の眼鏡をかけている人物がいます。

それが天才棋士、勝又力です。

これは若狭と勝又が親子であるという伏線ではないでしょうか。

また眼鏡以外にも作中ではこの2人には何らかの関係があると考察できる興味深い描写が複数確認できます。

◆若狭、勝又、水菜に共通する目の描写◆

コナン(やはり右目に…障害が…) 97巻

最近のコナンは若狭は隻眼というよりも右目に障がいがあるのではないかと考えているようです。

実はよく見ると勝又力とその娘である勝又水菜(23)は2人とも左右の目がバランスが取れていない形で描かれているのです。

父の方は85巻の鍵穴のイラストが一番分かりやすいと思います。

娘の水菜が登場しているのは現時点で「棋士連続事件 98巻」のみですが彼女の場合目というよりも左右の眉がバランスが悪く描かれています。

また彼女は事件が発生したショックから涙を流すのですがこの涙の粒の大きさが尋常ではありません。

そして延々と泣き続けています。

これは若狭同様、水菜の目にも何か障がいがあるという示唆なのかもしれません。

ただし彼女の泣いているシーンに「うっ」「うぇ」という言葉が添えられている事から彼女が異常な泣き虫であるという可能性もあります。

とは言え水菜の左右の目や眉のバランスと涙の量、また彼女が泣いた回のタイトルが「名人の目」である事もポイントかと思います。

これは犯人をすぐに見抜いた秀吉の観察眼を指していますが同時に名人を目指している水菜の目に注目という意味もあるのではないでしょうか。元名人の勝又の目も指しているのかもしれませんね。

若狭、勝又、水菜の3人とも共通して目を印象的に描かれているのは気になる点です。

当然ながら若狭が勝又の娘であるなら水菜は若狭の妹という事になります。

ちなみに水菜という名前は将棋の駒の書体のひとつ「水無瀬」から名付けられたもの。

若狭の本名も駒の書体から付けられている可能性があります。

◆勝又の名には若狭も浅香も含まれている◆

若狭留美の名前はRUM候補である黒田も脇田も反応した事から偽名と考えられます。

そして彼女は浅香の可能性が高い人物です。

実は勝又をアルファベット表記にするとASAKAの名前を確認する事ができます。

またKATSUMATAのMをひっくり返してWにすればWAKASAにもなる。

脇田は若狭の名前を「トンチが利いてる」と語っています。

現時点で若狭と脇田の関係性は不明ですがそれぞれの素顔に迫った伏線と思しきエピソードには複数の共通点があります。

この共通点は2人が裏で繋がっている伏線の可能性も否定できません。

脇田の言う「トンチが利いてる」は彼は若狭の本名を把握しており、若狭が偽名に本名と自分の伝えたい事を巧みに織り交ぜた点を称賛しているという事も有り得なくはないですね。

◆勝又は羽田浩司の将棋の師匠か◆

最新エピソード「牧場監禁事件」で若狭が持ち歩いている将棋の駒はかつて羽田浩司が初めて将棋の師匠に勝った対局で最後に指した駒であった為、羽田が御守りとして扱っていたことが明かされました。

この羽田の将棋の師匠こそ勝又力なのではないでしょうか。

羽田はRUM編における極めて重要なキャラクターですが勝又の初登場はRUMの名が作中に初めて登場した次のエピソードです。

そして彼は「太閤恋する名人戦 89巻」で秀吉と対局していますがこのエピソードのラストで羽田浩司がシルエットで初登場となりました。

勝又と羽田に繋がりがあるという伏線の可能性は十分考えられます。

また「棋士連続事件」で秀吉は水菜を含めた棋士達の将棋の勉強会に参加していますがこれは自発的ではありません。

秀吉「本当は彼女(水菜)のお父さんに頼まれたからなんだけどね…」 98巻

秀吉が勝又の願いを聞き入れたのは勝又が自分の尊敬する羽田の師匠だったからではないでしょうか。
若狭は羽田と親しい間柄であった事を思わせる描写があります。

勝又は若狭の父であり羽田の将棋の師匠でもあった。

この考察が正しければ若狭と羽田は幼馴染であった可能性も生まれます。一般的に将棋はかなり早いうちから始めますからね。

◆勝又とセットで描かれる「香車=槍」は「若狭=浅香」の示唆◆

秀吉「香車の事を「ヤリ」とも呼ぶからじゃないかなぁ?」「(動きが)まるで槍のようだから」 (太閤恋する名人戦 85巻)

コナン「香車は英語表記だと「槍(ランス)」の「L」!」 棋士連続事件 98巻)

この2つのエピソード両方に勝又が登場します。そして両方で香車=槍という表現が使われています。

これは羽田事件の重要人物である浅香=香車=槍に繋がっているはず。

若狭「む、夢中でトンボ振り回してたから…ラッキー♪」 91巻

これは天下三名槍のひとつ、蜻蛉切の事で間違いないでしょう。

彼女は体に刃物で切り付けられたと見られるいくつもの傷跡がありますが槍の攻撃を受けた事の示唆かもしれませんね。

若狭は槍と繋がりがあり、そして槍は香車の駒を表している。

若狭=浅香=香車=槍という方程式が完成することになり彼女がかつて浅香を名乗っていた可能性は極めて高くなります。

そしてこの方程式と共に勝又が登場している。

勝又はまだ数コマしか登場していない人物です。

その彼の登場回で必ず羽田か若狭のどちらかを匂わせる描写があるのは偶然と片付けるには無理があると思います。

◆勝又は娘に金銭的な支援をしていない◆

若狭は潤沢な資金を持っていますがその出処は現時点では不明です。

コナンの世界でも現実世界と同様、一流棋士は相当な収入があると語られています。

当然勝又も裕福な暮らしを送っているはずです。

ですが勝又が若狭の支援を行っていないと考えるべきある描写があります。

水菜は勉強会の為に借りているマンションの1室の賃料を、他の棋士達と5等分して支払っています。

つまり勝又は娘の水菜に金銭的な支援をしていない。

水菜「本当は父がこの勉強会みてくれたらよかったんですけど…自分の門下生達の面倒で手いっぱいらしくて…」

この台詞も勝又は自分の娘だからと甘やかさない人間という性格が強調されています。

このような勝又家の内側に迫る情報を出してきたのはやはり勝又が若狭の父親だからではないでしょうか。

そして若狭の資金は父からのものではないと水菜を通して読者にヒントを与えているのだと思います。

◆若狭には弟も存在する?◆

勝又の娘である水菜に関して確実に伏線になっていると考えられるのが水菜の身長の低さです。

低い身長を意識して作られたキャラクターなのは間違いありません。

そして若狭は身長が低いキャラクターではありません。

小柄であるという設定は水菜が大粒の涙を延々と流す等子供っぽい性格という事を強調する狙いもあるのかもしれませんが彼女は金銭面でも仕事面でも父に依存していないのでこの身長は彼女の内面の可視化という訳ではなさそう。

そして若狭、勝又、水菜が親子であるのならやはり目に関しては遺伝的要因があると考えた方が自然です。

「遺伝」と「低身長」で思い出されるのは安室が素顔で初登場したエピソード「ウェディングイブ 75巻」です。

安室「異性一卵性双生児の女性の方は、ターナー症候群で低身長になりやすいですから…」 75巻

このケースに繋がっていれば水菜には双子の兄か弟がいる事になります。

ここに記した考察が全て当たっていた場合、この男性の父は一流棋士、姉(若狭)は並外れた推理力と身体能力の持ち主、双子の姉妹(水菜)も頭がよくなければなれない女流棋士。優秀な人材である事は間違いないでしょう。

23歳の切れ者の男性が登場した場合若狭の弟の可能性があるので注目したいですね。

まあ水菜の低身長は別の障がいの可能性もあるので何とも言えないというのも正直なところ。

ですが「棋士連続事件」の冒頭ではこんな台詞があります。

光彦「ダブルH!サムライブルーでも大活躍って!!」

灰原「東京スピリッツの赤木英雄とビッグ大阪の比護隆佑の2人を…最近合わせて「ダブルH」って呼んでるのよ?」

この「ダブルH」は物語に全く必要無いやり取りという印象です。それでもこのワードを登場させたのは「ダブル」は水菜が双子であるという伏線なのかもしれません。


◆今後描かれるかもしれない事◆

私は若狭が勝又の娘である可能性はかなり濃厚と考えています。

この項目では若狭=勝又の娘で話を進めます。

若狭が偽名を名乗るのはアナグラムを通してRUMを威圧する狙いがあるのと同時にマスコミに顔を晒すだけでは効果が無い、つまり整形等で17年前と別の顔になっている可能性があります。

若狭が犯人を撃退したニュースは勝又に届いているのか、また届いているのなら彼女が自分の娘だと気付いているのかも気になります。

若狭は羽田に手鏡を貸渡したと考えられますがこれも父が棋士である事が影響しているのかもしれません。

まだ登場シーンの少ない勝又ですが棋士としても父親としても問題のある人物には見えません。

ですがその彼の娘が組織に入ったとすれば勝又と若狭は良好な親子関係ではなかったとも考えられます。

その辺りは考察材料があまりに少なすぎるので今後の情報を待つしかありませんね。

勝又が羽田の将棋の師匠であった場合彼は羽田を息子のように可愛がっていたのではないかと思います。

一流棋士の頭脳を駆使して勝又も独自に羽田の事件を調べているなんて事もありそう。

当然娘と羽田の関係性も熟知していた可能性があります。

若狭は羽田事件の実行犯ではないとは思いますが過去に何らかの犯罪に手を染めながら服役していない可能性が極めて高い人物。

勝又は娘に自首を促す役割を任されている重要なキャラクターなのかもしれません。


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安室VS若狭!初対面にして衝撃の展開へ!

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最新のエピソードである「牧場監禁事件」は若狭のメイン回であった事と物語の展開から彼女を考察する為の材料が非常に多いものでしたね。

RUM候補の1人、若狭と安室が初顔合わせとなりましたが若狭のミスから将棋の駒は安室の手に渡ってしまいます。

駒を取り戻す為に若狭の取った行動は多くの読者にとって想像外だったのではないでしょうか(笑)。


若狭≠RUMの可能性は更に濃厚に◆

元々若狭をRUMとすると矛盾する点が多かったのですが今回のエピソードで若狭留美はRUMではない可能性は更に高まったと言えそうです。

理由は安室が若狭の存在を完全ノーマークだったことにあります。

安室は事件に巻き込まれた部下の風見の救出の為に牧場に来ていたわけですがコナンにはその理由をシリーズ1話目では打ち明けていません。

安室「それを知れば君達は首を突っ込んで来るだろう?」 FILE 1052

コナン達を巻き込みたくないという警察官としての信念からです。

そんな彼ですがかつてコナンからRUMと面識があるかと訊かれた時にこう答えています。

「どう答えたらいいか…悩むよ…」97巻

安室がRUMと面識がないのであれば「ない」と素直に答えた方がコナンを危険に巻き込むリスクが減ります。

やはり彼はRUMと面識があると考えた方が妥当でしょう。

その彼が若狭の存在は把握していませんでした。

安室と面識がない時点で若狭はRUMではない。

今回のエピソードでRUMは黒田か脇田の2択になったと言えそうです。

RUM編の大きな展開ですね。

ただしRUMには影武者がいて安室が面識があるのは影武者のみという可能性も否定できないのですが(笑)。


◆ネットに記事をUPしているのは若狭◆

今回の事件ではネット上に羽田の事件の記事をUPしている人物は若狭と考えられる描写がありました。

コナン達が目を通したネット上の記事は安室が公安の研修の際に見ている資料と全く同じものです。

つまりこの記事をUPしているのは警察関係者かこの資料をハッキングできる人物に限られます。

注目すべきは将棋の駒。

安室が見ていた資料には将棋の駒がありましたがネット上にはその駒の画像はありません。

これは記事をUPしている人物にとって将棋の駒が極めてまずい情報だからです。

そしてこの駒は現在若狭の持ち物。

彼女はAPTX4869の投与者リストにも目が通せる人物で優れたハッキング能力を持っている可能性が高い。

自分に繋がるこの駒の情報を意図的に削除していると考えていいでしょう。

よってネット上に羽田の記事をUPしているのは若狭と言えそうですね。

削除しているのは順当にいけばRUMでしょうか。


◆若狭は羽田殺害の実行犯ではない◆

若狭がいつも持ち歩いている将棋の駒はかつて羽田浩司が御守りとして持っていたものと判明しました。

若狭のメイン回には「ラッキー」「強運」「幸運」というワードが確認できるので彼女も御守りとしてこの駒を持っていることになります。

そしてこの駒は事件後唯一紛失したものであり、遺族は「この駒の持ち主が犯人」と推測しています。

いかなる理由があろうと犯人が事件の証拠品を常に携帯するはずがないので若狭は羽田浩司殺害の実行犯ではないと考えた方が自然です。

ですが彼女は何か後ろ暗い過去があるのは違いないのでアマンダの殺害に関与している可能性は残ります。


◆羽田家の資産が目的ではない◆

17年前の事件後なくなったのは駒だけという事は当然現場から金目のものは奪われていないという事。

そして羽田家は資産家として現在も安泰です。

これらを踏まえると羽田の殺害の動機は羽田家の資産目的ではないと言えそうです。

公安が未解決事件として研修の材料にしたのもこれだけの資産を持つ人間が殺害されながら事件後金の流れに変化が起きなかったからでしょう。

ですが気になる点もあります。

コナン(羽田浩司は…大金持ちの御曹司だったってわけか…) 98巻

羽田家に潤沢な資金があるのは何らかの伏線となっていることは間違いありません。

そもそも羽田が残したダイイングメッセージの真相は「烏丸」。

巨額の富を持つ羽田が同じく潤沢な資産を持つ烏丸グループと交流があった等は十分考えられます。


◆若狭は羽田家と繋がっていない◆

羽田の遺族は「駒の持ち主が犯人である」と考えています。

そして若狭は羽田浩司と親しい間柄であったと推測できる描写が見られます。

また彼女の豊かな暮らしぶりを考えれば教員としての仕事以外に何か収入源や資産があるはずです。

これは息子と交流のあった若狭を気の毒に思った羽田家が彼女の生活を援助しているからとも考えましたが遺族の主張からはその可能性は低くなったと言えそうです。

いくら若狭が過去に罪を犯していようと彼女は非常に有能な人物です。

過去を煙に巻き、善人として羽田家を騙して堂々と駒を所持する方法はいくらでも思いつくはず。

遺族の主張から若狭は羽田家と繋がっていないと考えた方が自然な流れが生まれました。

では若狭の資金源は一体何なのか。

伏線から言うとこれだろうというのがあるのでまた別に記事にします。


◆若狭は安室の正体をリサーチ済み?◆

若狭は牧場へ向かうそのバス車内で安室と初めての対面となりましたが彼女が安室に向けた視線は明らかに探りを入れている状態。

注目すべきはこの時若狭の勘が働いたのか、それとも既に安室の正体を知っていたのかという点です。

若狭が公安の資料をハッキングしているという考察が正しければ彼女は公安警察である安室の情報も入手していても不思議ではありません。

若狭はバスの中で光彦に暴力行為を働いた男性を放置していますが代わりにその男性を制御したのは安室でした。

彼女が本来持っている能力を披露しなかったのは安室がどのような行動に出るかを観察する為でしょう。

彼女は安室が男性を制圧するコマ以前から彼がバスに乗っている事は把握していたはずです。

また若狭は安室から駒を奪い返す為に安室を真っ暗闇の地下室に閉じ込め気絶させるという驚きの行動にでました。

つまり若狭から見て安室は素直に駒を渡さない相手であり、また駒の持ち主が自分であると打ち明けるわけにいかないと判断している事になります。

いずれにせよ安室が警察やそれに近い職業と認識していなければこのようなリスキーな行動は避けるはず。

そしてこの作戦は地下室を出るのが安室が最後でなければ成功しないもの。

彼は警察ですから職業柄子供たちや危害を加えられた後輩が全員無事に地下室を脱出するのを見届けなければなりません。

若狭はそれを見越してていたわけです。

この事から若狭は安室の正体をある程度は掴めている、推測できていると考えられます。

彼女がバス車内で見せた射貫くような視線は既に若狭は安室の本名が降谷零でありバーボンの名で組織に潜入している公安であることを把握している

という伏線の可能性もありますね。

今後の流れですが安室はこの後未解決事件の重要な証拠品である駒の紛失に気付き、自分を気絶させた人物を追う事になります。

見落としがちですが安室から見て疑わしい人物は若狭だけではありません。小林先生も含まれています。

安室と小林先生は『ゼロの日常 3巻』で対面していますが今回のエピソードでなぜか小林先生は安室に初対面の挨拶をしています。

この謎の挨拶が今後の展開の伏線となっている可能性が高いと考えているので次に安室と小林先生が対面する話があれば要注目だと思います。


◆黒田はなぜ重大な情報を遮断するのか◆

今回の事件で安室は公安の資料でしか羽田の事件を知らなかった事が明らかとなりました。

ですが彼の上司である黒田はこの事件を調べています。

現在がRUM編であることを踏まえると調査している理由は羽田の事件にRUMが絡んでいるからと考えるべきでしょう。

そして彼は若狭の存在にも注目しています。これも羽田の事件と若狭には何かしらの関りがある事を把握しているはずです。

黒田「大事の前だ…」 96巻

ストレートに考えれば「大事」とはRUMの確保。

それならばなぜ黒田はRUMを捕らえる上で有益な情報であるはずの羽田の事件や若狭の存在を安室と共有していないのか。

私はこれまで黒田=RUMとして記事を綴っていますが彼への疑惑がまた深まりました。


◆「牧場監禁事件」は「名探偵コナン」の世界が凝縮されている

私はこの「牧場監禁事件」は今後も注視すべき非常に重要なエピソードの可能性があるのではないかと思います。

●カラスの話題=烏丸

●「俺が小1から」=若返り

●ニワトリ=カクテルの語源の銀の弾丸(シルバーブレッド)

●鳩山牧場=宮野厚司が勤務していた白鳩製薬

●研究と取材=組織の訪れた美國島

●「金にする」=組織は金の流れを牛耳る

SF映画=CGクリエイターの板倉卓

●「穴から逃げた」=シェリーの脱走

●そっくりな外見の人物=ベルモットの変装術

名探偵コナン」における重要なキーワードを連想させるものをこれでもかとばかりに散りばめています。

私は意図的だと感じました。今回のエピソードはラム編でありながら新章のスタートの一面があるのではないかとも考えています。


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安室にピッキングを伝授したのは脇田?安室&脇田&梓に共通する利き手の謎

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以前安室と梓の利き手が不明瞭なのには理由があり、それには脇田の存在が関係しているのではないかという考察を記事にしました。

コナンの世界では利き手は非常に重要な考察材料である事が知られています。

今回は更に踏み込んで安室、脇田、梓の利き手について考察します。


◆安室、脇田、梓の3人の利き手の謎◆

安室、梓は基本的に右利きですが時折左手を使用しています。

また脇田も右利きと考えられますがその一方、実は左手をよく使うキャラクターという伏線が確認できます。

この3人の利き手に関するシーンを抜粋し、そこからこの3人の関係性を考察します。


◆安室の利き手とは◆

安室は基本的に右利きです。

ですが彼は実は左手も非常によく使用しているのが分かります。

彼が左手を使用したシーンをいくつかピックアップしましょう。

●ボクシングの攻撃

●ポッドで飲み物を注ぐ

●トングを使う

●ボールを投げる

スマホを投げる

●トランプのカードをひく

決定的なのは「スマホを投げる」。

『ゼロの日常』4巻「サバイバル教室」で地下室に閉じ込められた安室は僅かな隙間から外に向かって左手でスマホを投げています。

彼はこの時左手にそれなりに大きな傷を負っています。

ですがその後も安室はその負傷した左手でスマホを投げています。

これは確実に意図的な演出のはずです。安室は左手も非常によく使う人物でありそこに注目すべきというヒントだと思います。

安室「殺したい程憎んでいる男が…左利き(レフティ)なだけですから…」 90巻

有名な安室の台詞ですが実は彼も左手をよく使ってるんですよね(笑)。

この台詞が出てくるのはもしかすると彼自身左手を使うのは無自覚なのかもしれません。

またボクシングですが左手での攻撃は原作、スピンオフ、劇場版と一貫している為作品に関わっているスタッフ間でも共有されている情報でしょう。

安室のボクシングは独学ではないと思います。

独学であれば普通利き手での攻撃となるはずなので。

安室にはボクシングを教えた人物が存在しそうですね。


◆脇田の利き手とは◆

RUM候補の1人、脇田も左手をよく使う人物であるという伏線が張られています。

彼は「長野廃教会事件 97巻」でトランプのカードを引く時と扉を開ける時に左手を使っています。

確実に伏線となっているのが初登場「となりの江戸前推理ショー 92巻」のあるコマです。

脇田「犯人はもう…まな板の鯉…」

この時脇田の背景にはまな板の上で頭を右にしている鯉が描かれています。

通常魚の頭は左を向いて描かれます。例外なのが魚を捌く人物が左利きである場合です。

これは脇田が左手もよく使う人物という事を表しています。

そして彼がトランプのカードを引くシーンでは安室が同じように左手でカードを引いています。

作画ミスとは考え難いのでこれは安室と脇田には何らかの繋がりがあることを描写していると思います。


◆梓の利き手とは◆

梓も基本的には右利きですが安室同様トングを使うのは左手です。

また護身術を披露する際左手を突き出しています。

ケーキの生地の仕上がり具合を確認する為にスポンジに竹串を刺しましたがこれも左手です。

そして『ゼロの日常』1巻「特製カラスミパスタ」では梓が左手でトングを使用する横では左手でポッドから飲み物を注ぐ安室の姿が確認できます。

同じコマで2人とも左手を使っているのは伏線と捉えた方が自然でしょう。

実は安室はポアロ潜入以前に梓と出会っていて彼女の癖が移ったというのは考え難いです。

安室は非常に優秀な人物で記憶力も優れている。癖が移る程親しくした過去があるのなら梓の事を覚えているはずです。

出会っていたにしても安室は梓を認識していないレベルの接触しかなかったでしょう。

それでも左手を多用するのは安室と梓には共通する「何か」があるからと考えられます。


◆『ゼロの日常』に登場する犯人が両利きの謎◆

『ゼロの日常』には二度両利きの犯人が登場しています。

この作品はスピンオフですが青山先生が細部までチェックを入れています。

当然犯人の利き手は作画ミスではありません。何か理由が存在するはずです。

両利きの犯人の1人目は「逃げてください 3巻」2人目は「構わんよ 4巻」に登場します。

そして非常に不可解なのが「構わんよ」の犯人が左手にマイナスドライバーを握り周囲を威嚇するシーンです。

凶器がマイナスドライバーというのはちょっと不思議な点ですよね。

実はマイナスドライバーはピッキングに使われる道具として知られています。

そして安室はピッキングの能力がある事が分かっています。

安室「セキュリティ会社の知り合いがいましてね…内緒でコツを聞いた事があるんです…」 78巻

ピッキングに必要なマイナスドライバーを両利きの人物が持っていた。

これは安室にピッキングを伝授した人物が両利きという伏線だと思います。

またこの線が正しければ「逃げてください」の犯人が包丁を持っていたのは安室に料理を教えた人物もまた両利きという可能性も浮上します。

そしてこの2つの話に共通するのは安室が格闘技をしている扉絵という事。

安室はボクシングだけでなく柔道の技と考えられる方法で犯人を制圧しています。

これも彼に格闘術を教え込んだ人物が両利きであるという示唆なのかもしれません。


◆安室にピッキングや生き抜く術を伝授したのは脇田か◆

『ゼロの日常』に登場する両利きの犯人や格闘技の扉絵。

これらは安室には両利きの人物と親しかった過去があるという伏線だと思います。

ではこの人物は誰なのかというとやはり可能性が高いのが安室同様左手をよく使う人物という伏線の張られた脇田ではないかと思います。

脇田は寿司屋の板前ですから料理は当然上手い。安室に料理を教え込んでいても不思議はありません。

実際に安室は魚を自ら捌き調理しています。これは彼が料理において脇田に引けを取らない事を意味します。

脇田は若狭留美の名前に反応したり、推理力が高かったりと確実に一般人ではありません。

彼が正義か組織かはさておき一般人ではありませんからピッキングの能力を持っていてもおかしくはないですね。

今のところ武術の腕は未知数ですがこれも一般人でない以上何らかの格闘術を持ち合わせていても不思議ではありません。

ファンの間では脇田の容姿は「あしたのジョー」の丹下段平がモデルとされているのでボクシングを安室に伝授した可能性はありそうです。

両利きの伏線のある脇田が師匠なら安室の攻撃が左というのも説明ができます。

またRUM編は親の癖が子供に移るという特徴がありますが安室の口癖は「構わんよ」です。

私は当初この口調は安室の言葉としては少々違和感を覚えました。

この口癖「構わんよ」がタイトルに使われた回の犯人は先述の通り両利きであり、最後に安室にバナナの皮で左目を覆われていました。この事からこの人物は脇田を表していると考えています。

安室の「構わんよ」は脇田の口癖であり、それが親しくしていた安室にも移ったのではないでしょうか。

利き手の法則を考えると安室と脇田にはそれなりに強い結び付きがあるのではないかと思います。


◆安室、脇田、梓の3人には繋がりがある◆

利き手の法則が重要な意味を持つ作中で左手をよく使う人物であるこの3人。

安室は脇田と繋がりがある。

安室は梓と繋がりがある。

つまり安室、脇田、梓の3人には「何か」の繋がりがある可能性があります。

そうでなければこの3人に「右利きなのに左手も多用する」という設定を用いるはずはありません。

その「何か」がRUM編を紐解く鍵になると推測しています。


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