務武はMI6!メアリーが少女化した経緯が明らかに!

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劇場版最新作「緋色の弾丸」の公開を控え物語は読者を最高潮にドキドキさせる展開でしたね。

最新エピソード「姉妹バースデー事件」は新情報がてんこ盛りでした。


務の職業はMI6◆

メアリーがMI6と確定したのはつい最近ですが務武の職業もMI6ということがあっさり確定。

このシリーズの掲載前に既に青山先生は務武とメアリーは職場での出会いがきっかけで結婚に至ったとファンに語っていたそうです。

務武の職業が明かされるのはもう少し先だと思っていましたが劇場版を意識して物語が急ピッチで進んでいるのを感じました。


◆メアリーに毒を飲ませたのはベルモット

メアリーが毒を飲まされたのは「ホームズの黙示録 71巻~72巻」の頃。

ロンドンのヴォクスホールブリッジでメアリーの前に現れたのは長年行方の分からなかった夫、務武。

ですがこれはベルモットの変装でした。変装術に長けた彼女がメアリーを騙したというのは読者は推理できる範囲だったとはいえベルモットが口移しで毒を飲ませるなど内容はかなり衝撃的でしたね。


◆メアリーと真純のロンドン行きは務武の目撃情報を得たから◆

メアリー「なるほど…その姿を我々の同僚に目撃させ…本人かどうか確認させる為に私をこの国に誘き出したのか…罠だと気取られぬよう偶然を装って再開するまで3年もかけて…」

読者にとって一番の衝撃と言えばベルモットが3年も前から務武に扮しロンドンの街を歩いていたということではないでしょうか。3年前と言えば秀一が組織に潜入していた頃です。

数か月前(メアリーに毒を飲ませた)の時点でベルモットは務武とメアリーの間に「息子たち」がいることを知っています。またベルモットはメアリーとエレーナが姉妹であることも把握済み。そして秀一は母親似です。

やはり3年前にライ=メアリーの息子=赤井秀一という事実にたどり着いていた可能性は高そう。ベルモットが秀一がNOCであることに気付きながら放置したのならその理由はメアリーに通じる糸を切らないためでしょうか。

秀一のNOCバレによる組織離脱は2年前。この時点でベルモットは務武に変装する生活を1年送っています。

その間にベルモットの中でメアリーは簡単に姿を現さない用心深い人物だという認識があったはず。

ここでライがNOCとリークすれば秀一は雲隠れし、母であるメアリーは余計に慎重にならざるを得ない。

なんとしてもメアリーと接触したいベルモットにとって秀一がNOCだという情報を組織に渡すことは自分の目的を妨げる行為に値する。
つまりベルモットNOCを野放しにしてもよいと考えるほど務武に成りすます必要があるということ。

あくまで秀一がNOCと知りつつ素知らぬ顔をしたという前提の考察ですが。

そもそも基本に立ち返れば彼女は組織の壊滅を願っている一面も持ち合わせていますから自分の邪魔さえしなければNOCは放っておいても構わない性格という考え方もできます。


ベルモットの目的は務武に扮しMI6に潜入すること◆

ベルモット「死んだはずの赤井務武がMI6に復帰するには…突然姿を消した彼の妻である貴方の存在がネックだったからね…」

ベルモットの目的は「赤井務武」としてMI6に潜入するというもの。

単にMI6に自分や組織にとって不都合な情報が渡ってしまったのなら彼女の変装術でMI6の誰かになりすまし解決できる問題のはず。ですが彼女はあくまで務武にならなければならない何らかの理由があったということになります。

そしてその為に3年もの歳月を費やしている。なぜここまでして彼女は務武になりすます必要があるのか非常に大きな謎が生まれました。そしてその目的のためにメアリーは邪魔な存在であるということ。

真純の存在を知らないベルモットは詰めが甘いかのような印象を与えているかもしれませんが彼女の目的はメアリーを誘き出すこと。それに成功すれば務武が記憶喪失だったというありきたりな設定も含め全て問題ないわけです。

「姉妹バースデー事件」以前からTwitterの方に記載してますが務武とベルモットが顔見知りという伏線はずっと前に描かれています。

長い時を経てついに伏線の回収が始まったという感じです。


◆メアリーはベルモットを疑っていた◆

メアリー「確かに私なら今回のように主人かどうか見分けることができる…千の顔を持つ魔女の変装かどうかを…」

この言葉からメアリーは目撃された務武がベルモットによるものではないかと予測していたということが分かります。

メアリーは務武の生存情報を手に入れてもすぐに動かなかったのも疑いの念が強かったからでしょう。

メアリー「体を元に戻したら逃げ回るのはもう止めだ…反撃に転じる…」 95巻

この台詞も毒を飲まされるより前から彼女なりに対組織、対ベルモットに備えて動いていたという伏線かもしれません。


◆APTX4869は2種類存在する?◆

作中に「APTX4869」の表記は見られませんがあらすじ、登場人物の欄にメアリーが飲まされたのはAPTX4869という説明が確認できるので彼女が飲まされたのはAPTX4869で合っていると思います。

そしてコナンと灰原を幼児化させたのもAPTX4869です。ですがメアリーは2人と違い幼児化でなく少女化。また咳の症状が現れています。

真純「どうしたの?そのセキ…」

メアリー「いや、その妙な薬を飲まされたせいだ…薬の副作用かもしれんな…」

咳がAPTX4869によるものと断言されました。そうなるとコナンと灰原にこの副作用が起きていないのは何故なのか。そして幼児化と少女化という差は何を表しているのか。

ここで浮上するのがこの3人が飲まされたのは同じAPTX4869という名称を持っているものの作用が異なる可能性です。

灰原はAPTX4869についてこんなことを語っています。

「試作段階のあの薬を勝手に人間に投与した事も、組織に嫌気がさした理由の一つだけど…」 18巻 

「私は焼け残った資料を搔き集めてその薬を復活させただけだから…」 89巻

APTX4869は宮野夫妻が開発し、それを娘である灰原が時を経て復活させています。

その復元の元となったデータが焼け残った資料である場合100%完全な復元とはいかなかった可能性もあり得ます。

また灰原の復元したAPTX4869は未完成の状態。宮野夫妻が生み出したものと差があってもおかしくはありません。

ベルモット「どうかしら?自分の妹が作った毒薬でこの世を去る気分は…」

これはメアリーを少女化させたのは妹のエレーナが作ったAPTX4869でコナンと灰原を幼児化させたのは灰原が復元したAPTX4869という差を表しているのかもしれません。

灰原が復元したAPTX4869が完全犯罪に向かないことはコナンと灰原のケースからベルモットは誰よりもよく知っているはず。

ベルモットの中には灰原が復元したAPTX4869は若返りの恐れがあるものの宮野夫妻の作ったAPTX4869なら完全犯罪が実現できると考えていたのかもしれません。

エピソードの初めの頃はベルモットがメアリーの少女化を想定して薬を飲ませたとも考えましたが今となってはその考えは基本的に難しそうですね。

ベルモットにとって幼児化や若返りは絶対に伏せなければならないもの。メアリーの若返りを狙ったのなら組織の他の人間を連れてくるのは不自然。また最初から若返りを狙っていたのなら橋から落下させ逃がしてしまうというのはあまりに迂闊です。

本当にAPTX4869が2種類存在し、ベルモットは宮野夫妻が作成したAPTX4869を用いてメアリーを毒殺しようとした場合なぜベルモットはずっと昔に作られた宮野夫妻作のAPTX4869を持っているのかという新たな疑問が生じます。

実は全く同じ薬という可能性も依然高いのでこの点はまだ考察材料が足りない感じですね。


◆メアリーはボスの正体にたどり着いている?MI6も参戦か◆

メアリーはベルモットの言葉でエレーナが毒を作っていたことを知ることになります。

これは彼女にとって全くの予想外とまではいかないはず。95巻の宮野夫妻の会話でそのことが分かります。

宮野厚司「君のお姉さんも少し胡散臭いって言ってたしね…」

メアリーはかねてより烏丸グループに対し不信感を抱いていました。

彼女はベルモットの言葉によりエレーナに毒薬を作らせたのはその烏丸グループだという事にたどり着けるわけです。また烏丸グループが非常に巨大な組織であることを知っていたと考えられます。

メアリー「『いいか、この先、私はいないものと思え…どうやら私はとんでもない奴らを敵に回してしまったようだ…』―っていうあのメールをね…」 92巻

そして彼女は「奴ら」が有能な務武が別離のメールを送らなければならない程恐ろしい存在だとも知っている。

これらの情報を総括し、メアリーは既にボスの正体が烏丸だという事実に到達しているかもしれません。


◆メアリーはベルモットの不老にたどり着いている?◆

ロンドンの街を歩く務武がベルモットの変装によるものであるとメアリーは考えていました。

その予想は的中し、彼女はベルモットにAPTX4869を飲まされ少女化します。

その直後には10年前と姿の変わらないコナン(工藤新一)がテレビに映るわけです。

自分が若返り、そしてテレビの中にも自分と同じ境遇の人物が映し出される。

そうなれば誰だって「まだ他にも若返っている人物がいるのではないか」と考え始めます。

そして自分に薬を飲ませたのは千の顔を持つ魔女。推理力の高いメアリーならベルモットも何か薬を飲んでいること、他人に成りすまし活動しているということ、つまりベルモット=クリス・ヴィンヤード=シャロン・ヴィンヤードの方程式に気付けている可能性は十分考えられます。

かつてメアリーはコナンのことを「信頼するには程遠い」と語っていました。

江戸川コナンに気を許すな…10年前に会ったあのボウヤとはまるで別人なのだから…」 90巻

メアリーは自分に罠を仕掛けたベルモットの不老にたどり着いた結果として幼児化したコナンにも疑念を払拭できなかったのかも。

彼女ならベルモットの素顔に十分たどり着ける状態にあると言えますね。


ベルモットVSメアリー率いるMI6◆

メアリーは少女化してしまったとはいえ現在でも肩書はMI6諜報員。

今回のエピソードで彼女は少女化した後もMI6の仲間と連絡を取り合っていることが明らかにされました。彼女なら烏丸の存在を仲間のMI6に伝える展開もあり得ます(既に伝えているかも)。

MI6サイドも務武に成りすました奇妙な人物がいることを把握しているわけですからこの筋書きは考えられますね。

またメアリーが幼児化でなく少女化という設定となった理由の1つにMI6と連携を取るためという線も考えていいかもしれません。

少女化であればAPTX4869を飲まされる前の声帯を保つことができるため、仲間と連絡を取り合うことが可能となります。

「反撃に転じる」という言葉も仲間のMI6と連携が取れているからこそ出てくる台詞と考えられますね。今後MI6も参戦する戦いになるのかもしれません。

気になるのがメアリーと真純にコナンの情報を伝えた「MI6の仲間」の存在。この人物は工藤新一=江戸川コナンにたどり着けるだけに色々と深読みしたくなるところ。対組織戦に備えて今後登場する人物なのか、それとも実は既に登場しているのか…。

一切物語の展開に絡んでこない可能性も十分あり得るんですが今回が濃厚なエピソードだっただけに引っかかる存在です(笑)

真純「でも何で?秀兄は死んだって…」

ベルモット「その答えが聞きたかった…」 78巻

今振り返るとこの台詞と笑みは秀一の生死の確認よりも真純がメアリーの娘だという確証を手に入れたといういう可能性も。

APTX4869の効果とメアリーの顔を知っている彼女なら少女化したメアリーにたどり着くのは造作もないでしょう。

現在ベルモットはメアリーの生存の気配を感じ取り水面下で動いていることも考えられます。

ベルモットVSメアリー率いるMI6が今後描かれる可能性もそれなりにありそう。

ところでこの2人が向かい合う扉絵ですがやはりよく似ています。薬による若返りの条件として血縁関係を考察している読者も多いですがこの事を意識しての扉絵なのかもしれません。


ベルモットはメアリーに「天罰」を下した?◆

今回の事件は犯人が被害者に弱みを握られてしまいそれをネタに金銭を含めあれこれ要求されたことが犯行の動機でした。とはいえ額に「天罰」の文字を書くほどの強い恨みだったという印象は見受けられなかったのが正直なところ。

これはベルモットがメアリーに対し毒を飲ませた行為がベルモットがメアリーへ「天罰」を下したことを示唆しているのかもしれません。

ベルモットが灰原を執拗に狙うのは宮野夫妻の実験を引き継いだから。エレーナの姉であるメアリーに対しても容赦ない感情を持っていたとも考えられます。ですが振り返るべきは彼女の灰原に対する強烈な恨み。

ベルモット(彼女だけはこの世にいてはならないのよ…) 78巻

この時ベルモットは既にメアリーの抹殺を目論み行動に移していました。つまりメアリーの抹殺は視野に入れながらそれでも基本的に絶対に消さなければならないのは灰原のみというのがベルモットの考えのようです。

ベルモット「貴方に生きていられたら色々困るのよ…」

またこの台詞の「色々困る」はどんな内容を指しているのかも気になります。
務武に扮しMI6に潜入すること以外にも彼女がメアリーを邪魔な存在と考えている理由は他にもありそう。

ベルモットがメアリーを抹殺したがる理由に考察の余地あり、という感じですね。


◆務武の生死は?◆

やはり読者最大の関心事は赤井務武の生死です。

ベルモットが務武に変装し3年も街を歩いていたのは務武としてMI6に潜入することが狙い。

彼女が務武の生死を把握していないのであればまず務武の生存について探るはずですがそんな様子が一切見られない。これは彼女の中で務武の生死の答えが出ているからでしょう。そして彼女は務武の姿でMI6に潜入しても問題がないと判断している。

ストレートに考えればベルモットは務武の死を確証している。

彼がMI6に復帰することがあり得ないと断定した上での行動と考えた方が自然です。

とは言え務武は生存しているものの何らかの事情で復帰が出来ない状態にあることを彼女が知り得た上で動いている可能性も一応は考えられます。


◆黒田兵衛を匂わせるエピソード◆

読者の間では黒田がRUMならNOCを放っておくはずがない、彼はラムではないという意見が非常に多く見られます。

ですが今回のエピソードで組織が何らかの理由で警察など自分たちを追う正義の立場となりスパイ活動を行う可能性が描かれたことになります。

また目的達成のためにベルモットNOCである秀一の存在を放置した可能性も示唆されました。

多くの読者の間で定説となっていた組織はNOCを野放しにしないという考察は絶対ではないことが提示されたと言えます。

長年記憶喪失だったという設定や毒を飲ませる際にベルモットが右目を閉じるなど黒田を意識させるものが見られました。加えて被害者の額に「天罰」の文字を書くあたりは黒田初登場回の被害者の額のバツマークを連想させます。

全体的に黒田を意識しているエピソードでしたね。これは黒田兵衛=赤井務武という読者の中で根強い考察を意識したものでしょう。

 

問題はこれが真実かミスリードか。劇場版公開まで1か月を切り、物語は大きく前進しましたね。劇場版で務武に関する驚くような情報が明かされるのかもしれません。

それにしても最近のコナンはやたらとアレルギーというワードが出てくるのですが伏線なんでしょうか。ダジャレとセットで作中に登場することが多いのも気になる点です。

 

私は以前から黒田がRUM(正確には2人いる黒田のうちの1人がRUM)という考察でブログを書いています。 

今回組織が警察に成りすますことや、必ずNOCに制裁を加えるわけではないという可能性が描かれたのはうれしい限りです。

次回は10年以上昔に描かれていた務武とベルモットが顔見知りという伏線について記事をUPします。


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