伏線は13年前!務武とベルモットの関係とは?
最新の「姉妹バースデー事件」でメアリーの少女化は赤井務武に変装したベルモットの罠だったことが明らかとなりました。
実は今から遡ること13年前にベルモットは務武のことを知っているという伏線が確認できます。
今回は13年前の伏線を紐解きながら務武とベルモットの関係を考察します。
- ◆ベルモットは務武を知っている◆
- ◆58巻に描かれたベルモットの視線の意味◆
- ◆ベルモットがキールを通して見ているのは務武◆
- ◆組織は現在務武を敵視していない◆
- ◆務武に成りすますのはベルモット個人の計画か◆
- ◆務武はかつてNOCだった?◆
- ◆務武は生存している?彼は正義か組織か…◆
◆ベルモットは務武を知っている◆
ベルモットは務武に変装する上で記憶喪失という設定を用いたり娘である真純の存在を知らなかったりと彼女が演じた務武は本来の彼女が持つ変装スキルを考えれば完ぺきとは程遠いものです。
メアリーが銃を携帯していたのはこれから会いに行く務武が偽物の可能性が極めて高いと考えていたから。
とは言えベルモットの真なる目的は務武に扮しMI6に潜入するというもの。
その為にはある程度赤井務武という人物を把握していなければならない。
かつて写真で務武を見たことがあるから知っていたというレベルではないと言えます。
やはり務武とベルモットは対面したことがあると考えた方が自然です。
ここで重要となるのが13年前に描かれた伏線です。
◆58巻に描かれたベルモットの視線の意味◆
ベルモットが務武の存在を把握している伏線が描かれているのが58巻です。
58巻発売は13年も前です。
務武の外見が明らかになったのが92巻(掲載時2016年)と比較的最近ですからこの伏線は見逃した方が多いかもしれません。
注目すべきはFILE.8「意外な容疑者」。
キールがコナンと秀一の思惑通り組織に戻るエピソードが収録されています。
ジン、ウォッカ、キールの乗った車にベルモットがバイクで並走していますがこの時なぜかベルモットはキールを凝視しています。
たった3コマの描写ですがベルモットがキールに関心を持つ「何か」が確実にあるはずです。ではその「何か」とは何を指しているのか。それはベルモットはキールにある男性の存在を重ねているのだと思います。
この時キールは入院先の病院から脱出するためにノーメークにジャージ、加えて長い髪を帽子の中に完全にしまい込んでいます。ぱっと見た限りでは男性と勘違いできる要素がある。
さらに3コマ目でキールの腕組み、コマ割り、窓脇を描くという3つの手段によって彼女の胸の膨らみが隠されています。
つまり作者はキールによく似た外見の男性が存在することをあからさまな伏線として描いているわけです。
そしてベルモットはキールによく似た男性に心当たりがあり、キールを通してその男性の存在を重ねて見ていたということ。
この場にいた他の組織の人間がこの時のキールに反応していないことからベルモット以外は反応できない男性と言えます。
◆ベルモットがキールを通して見ているのは務武◆
ではこの人物とは一体誰なのか。
この人物は以下の4つの条件を全て満たした人物と言えます。
・男性
・キールによく似た容姿
・ベルモットにとって性別を超えて姿を重ねるほど思い入れが強い存在
・ベルモット以外は反応できない人物
この4つを全てクリアしている人物は既出のキャラクターでは務武のみです。
一応キールに似通った容姿の男性キャラクターを1人ずつ検証していきましょう。
1・本堂瑛祐
まずやはり外せないのがキールの実の弟である本堂瑛祐。
ベルモットはキールに瑛祐を重ねていたのでしょうか。結論から言えばこの可能性は低い。
瑛祐はコナンの正体にたどり着いたり父も姉もNOCだったりと実は設定が盛りだくさんのキャラクターなのは間違いありません。ですが彼自身は現段階でベルモットや組織にとってこれといって脅威でもなければもちろん仲間でもない。
「思い入れが強い存在」には該当しません。
2・赤井秀一
キールはジグザグの前髪とピンとはねた睫毛が特徴的なキャラクターです。
秀一が常にニット帽をかぶっているので見落としがちですがこの前髪の特徴は秀一も持っています。
では秀一なのかというとこれは有り得ないと言えます。
ジン「俺の頬骨を鉛の弾で抉ったあのFBIなら…この件に乗じて処理する算段だ…」
赤井は組織にとって何よりも大きなターゲット。コードネームを与えられていない楠田陸道でさえ追手が赤井と分かっただけでこの58巻で自決しています。
もしベルモットがキールと秀一を重ねたのなら組織のメンバーはそれこそ全員反応しなければならないはず。「ベルモット以外は反応できない人物」に該当しません。
このことからこの男性は秀一ではないということになります。
3・羽田秀𠮷
本堂姉弟は共通してピンと跳ねた睫毛が特徴です。
この目元は赤井家の次男、秀𠮷のチャームポイント。また秀𠮷は普段丸眼鏡をかけていますがキールの弟の瑛祐も彼と同じく跳ね上がった睫毛と丸眼鏡のキャラクター。
秀𠮷の初登場が80巻なので見比べる読者は少ないかもしれませんが本堂姉弟と秀𠮷の容姿には共通点を見出すことが出来ます。
ですが秀𠮷の可能性も低いでしょう。
秀𠮷とベルモットが接触している描写は確認できませんし何よりも秀𠮷は国民的なスターです。ベルモット以外でも多くの人物が反応できる存在と言えます。「ベルモット以外は反応できない人物」という条件を満たしていません。
4・諸伏兄弟
キールと似通った目元の持ち主として諸伏兄弟が挙げられます。
本堂姉弟の容姿は赤井家のそれとよく似ている上に長野県警は赤にまつわる事件が多いため赤井家と諸伏家の血縁関係を考察している読者もいます。
ベルモットがキールに重ねた男性とは諸伏家の人間なのか。実はこれも可能性は極めて低いです。
キール奪還計画に成功した直後の車内でジンがキールを疑っているのが確認できます。つまりジンは彼女をNOCではないかと考えている。これまでに組織がNOCと認識している人物はたった3人。この時ジンの脳裏に過去のNOCであるスコッチの存在がよぎっていたはず。ですがジンはキールとスコッチを重ねてはいないのは明確ですしスコッチは赤井と同じく組織の敵。他のメンバーも反応しなければなりませんがそれがない。
またベルモットがキールに重ねた男性がスコッチではないことは85巻からも分かります。
ベルモット「ホラ、公安から潜り込んでて名前を聞く前に殺された…コードネームが確か…」
バーボン「スコッチ…でしたよね?」 85巻
この時ベルモットはスコッチに関しバーボンに探りを入れてる様子は全くありません。またスコッチの名前が出てこなかったことからも彼への関心の薄さが垣間見えます。よって「思い入れが強い存在」とは程遠いと言えるでしょう。
彼女がキールとスコッチを重ねていない時点で彼と似た外見の兄、高明の可能性も消えることになります。
5・赤井務武
男性であり、キールと似通った外見の持ち主。そしてこの2つの条件を満たす瑛祐、秀一、秀𠮷、諸伏兄弟の可能性が消えた時点でベルモットがキールに重ねた男性は務武のみとなります。
この58巻の描写はベルモットは務武を知っている伏線と考えていましたがそんな中最新の事件で実に3年もの長きに渡りベルモットが務武に変装していたことが明かされました。
キール奪還の時点で彼女は既に赤井務武として行動していたことが明言された今、やはりベルモットがキールに重ねた男性は務武の可能性が極めて高いと言えます。
青山先生は49巻の時点で秀𠮷の登場を決めていたと発言していますし、その49巻で由美の口から秀𠮷の容姿に関する話が出ていることからこの時には彼の容姿は出来上がっていたと考えられます。そして彼は赤井家の子供達の中で唯一の父親似。
つまり必然的に務武の容姿は49巻の時点で既に完成していた可能性が高い。58巻でベルモットがキールと務武を重ねてもなんら不思議はありません。
作中では秀一とジャージ姿のキールが接触している様子は確認できません。この時FBIは組織との推理戦の真っ最中なので例え秀一が男装姿のようになったキールと会っていてもしっかりと向かい合う余裕はなかったと考えられます。
仮にじっくりキールを眺める時間があったのなら秀一もベルモットと同様にキールに父の姿を重ねたかもしれませんね。
また務武は普段から帽子を被っていた人物であることも作者の口から明らかにされています。
これもベルモットが帽子を被ったキールに務武の存在を重ねた要因の1つと言えそうです。
務武とベルモットがどの程度の仲なのかは断言できませんが務武は確実に長身のはず。その務武とちょっとした顔見知り程度ならベルモットは務武を見上げる角度しか知らないはず。俯瞰でキールと務武を重ねるのは難しい気がします。
深読みになるかもしれませんがこの角度は2人がある程度距離を詰めた間柄だったことを示す構図なのかもしれません。
そしてキールに務武を重ねたというこの考察が正しい場合赤井家と本堂家は血縁関係の可能性が高い。
58巻に数コマ登場した本堂姉弟の母親が務武の姉か妹かもしれませんね。目元が務武の息子の秀𠮷と似通っていますし。
ベルモットは真純のことを把握していないので当然赤井家の親戚についても調べていないでしょう。すっぴんにジャージのキールを見て初めて務武との血縁関係を疑ったのだと思います。
諸伏兄弟の項目で少し触れましたが組織がNOCと認識しているのはイーサン・本堂、赤井秀一、スコッチの3人。
赤井家と本堂家が親戚関係なら諸伏家もこの一族という可能性はあるかも。
赤井家と本堂家の血縁関係に関する考察記事はまた別にまとめます。
◆組織は現在務武を敵視していない◆
ベルモットがキールと赤井務武の存在を重ねているという考察が当たっているという前提で話を進めます。
ベルモット以外がキールに反応できなかった様子からジンをはじめ組織の他のメンバーは務武の容姿を知らないということになります。
組織が赤井務武の存在を今現在危険視しているのであれば彼の情報は組織内で共有されているはずです。
仮に務武が今顔を変えて別人に成りすましていても組織の敵であるなら務武の過去の外見の情報もジン達に渡っていないとおかしい。
それがないことから組織は今、赤井務武を危険な人物として認識していないことは間違いありません。
◆務武に成りすますのはベルモット個人の計画か◆
務武に扮しMI6へ潜入するというのは彼女の個人プレーなのか、それとも彼女よりも立場の上のあの方やRUMの命令なのか。この辺りも今後の考察における重要なテーマです。
キール奪還の描写はベルモットだけが務武を知っている描写とは言い切れません。
ジンをはじめとした組織の一員は務武の容姿を知らないものの、あの方やRUMは務武を知っており、敵視していながら存命の務武の情報を組織に伏せている線もあり得ます。
例えば務武とAPTX4869には何らかの大きな繋がりがあり、ジン達が務武にたどり着く=薬の秘密が明らかになることを恐れているケース。
ベルモットの不老の事実はあの方はもちろん、17年の付き合いのRUMも知っている可能性が高く、このメンバーは薬に関する情報をジン達にシャットダウンしていると考えられます。務武の存在が薬の秘密と結びついているのならならあの方やRUMが現在務武を敵視していてもジン達には情報を封鎖せざるを得ないのかもしれません。
この場合キールに務武の存在を重ねたベルモットは「キールは我々の敵である赤井務武の身内でNOCの疑いあり」とあの方に報告するのが筋です。
ですが同じく58巻でジンがこんなことを言っています。
「俺もそうだがあの方も不審に思っておられるんだよ…いとも簡単にお前をFBIから奪還できたことを…」
あの方が府に堕ちないと感じているのは奪還計画がスムーズに行き過ぎているという点。務武があの方やRUMにとって敵でベルモットからキールと務武には血縁関係があるかもしれないという情報を入手していた場合その点をキールに尋問するのが得策かと。お前は疑わしい存在だから赤井秀一を葬ることで信頼を勝ち得ろというのはまどろっこしいような気がします。
よってベルモットはキールと務武の血縁関係を疑いながらもあの方やRUMにもこの事実を伏せたと考えた方が自然です。
MI6入りがあの方やRUMを交えた計画なら務武に関するあらゆる情報はキール奪還の時点で共有されるべきです。
それがなかった可能性が高いことを踏まえるとベルモットが務武に扮しMI6に潜入するという野望は彼女の個人的な計画という見方ができるかなと。
◆務武はかつてNOCだった?◆
ベルモット「ねぇキール…貴方まさか…コレ(バイクの車体をコンコンとノック)じゃないでしょうね?」 49巻ジョディ「Non Official Covert…通称NOC!!」「民間人を装って他国へ潜入し活動している、CIAなどの秘密諜報員の事よ!」 57巻
コナン「まあ、ベルモットは薄々勘づいていたみたいだけど…あれってNOCのノックを、ベルモットが洒落て表したノックだよね?秘密諜報員(スパイ)じゃないかって!」 58巻
キールはCIAから組織に潜入しているNOCですがベルモットがキールをNOCだと勘づく事ができた理由は明らかにされていません。
ベルモットはキールに「ノックではないか」と問いかける少し前にコナンとFBIが自分たちを追っていることに気付いていました。
ですがコナン達が追っているから自分の周辺にNOCがいるかもしれないという考えに結び付くとは考え難いですしそもそもこの時点でコナンはキールに違和感を覚えてはいましたがNOCだとは気付いていない状態。
そんな中で彼女がキールをNOCと勘づく事ができたのはキールとよく似た容姿である務武がかつてNOCだったからかもしれません。
務武がNOCなら組織に関する情報はMI6に届くはずでその情報はメアリーとも共有できるのでは?と思われるかもしれませんがここで務武の息子である秀一のケースを振り返りましょう。
秀一は死亡を偽装し沖矢昴という別人として生活を送っていたことを同じFBI(元恋人を含む)に完全に伏せていました。
組織と対決するのであれば妻の目さえ欺く必要があると考えていても不思議ではありません。
夫婦だからと言って情報共有は完全とはいかないケースは十分想定できます。
ベルモットが務武に扮しMI6潜入を目論んでいるのはNOCだった務武にまずい情報を握られ、その情報がMI6サイドに保管されているからかもしれません。そしてその情報を消去するには顔認証などが必要だとか。
まあこの項目は全体的に全て想像の域を出ないものばかりですので「その可能性もあるかも」程度で受け止めていただけたらと思います。NOCの件は単にベルモットの勘が働いただけという可能性もありますし。
◆務武は生存している?彼は正義か組織か…◆
生死不明の務武ですが実際は生存していると考えている読者の方は多いのではないでしょうか。
この項目では務武の生死、そして生きているのなら彼は正義なのか組織側なのかを検証します。
ベルモットは務武に扮しMI6潜入を目論んでいますがこれは務武がMI6に復帰することがないという確証があるからです。
ストレートに受け止めればベルモットは務武の死を確信していることになる。
ですがこれがそのまま務武の死に直結するとは断言できません。
ここからは務武が正義の立場で今もなお生き延びている可能性を探ることにします。
務武が正義の立場で生存しているパターン
【1】死亡を偽装して生き延びている
【2】薬の影響で幼児化してしまった
【3】組織に監禁されている(されていた)
【4】長年に渡り記憶喪失だった
【5】薬の影響で赤ん坊になっていた
【1】死亡を偽装して生き延びている
秀一は死亡を偽装し生き延びています。
父である務武も偽装死で生き延びた可能性は十分考えられます。ベルモットはかつて自分と敵対した務武の偽装した死体を目撃したことで彼は死んだと結論付けているだけかもしれません。
仮に務武が何らかの形で正義の立場から死亡を偽装したのならその偽装を利用し夫として父として家族を守るのが当然です。
ですが妻のメアリーは少女化、息子は表向き死亡しているなど家族を守るとは程遠い状態と言えるでしょう。
よって正義の立場で偽装死を選択し生き延びている可能性は低いはずです。
【2】薬の影響で幼児化してしまった
では務武がAPTX4869を飲まされて幼児化してしまった可能性はないでしょうか。
大切な家族を守りたくても幼児化故にそれができない状況下にあるというパターンですね。
これもないと考えた方がいいでしょう。コナンは幼児化しても自分の役割をしっかりとこなしています。務武が幼児化したから何もできなかったというのは作品上不適切です。読者も納得いかないでしょう。
【3】組織に監禁されている(されていた)
務武が組織に長期間に渡り監禁されている(されていた)という可能性はどうでしょうか。
これも考え難いですね。監禁されるということは組織から見て務武は随分まずい存在に違いない。その彼をなぜ始末しないのかが謎です。加えて武術に長けており恐らく体格もいいであろう務武が長年に渡り監禁生活から抜け出せなかったということがあり得るのか疑問です。
【4】長年に渡り記憶喪失だった
記憶喪失だった、長年意識不明だったなどの理由から家族を助けることができなかったという可能性は考えてもいいかもしれません。ですがこの場合ベルモットが適当に語った務武失踪のシナリオと一致してしまう。現在の務武はベルモットが適当に作った脚本と全く同一の状況下でしたというのは漫画上ないと考えた方が自然だと思います。
【5】薬の影響で赤ん坊になっていた
務武は薬の作用で赤ん坊の姿にまで戻っていたとしたらどうでしょうか。
これは有り得ないとは言い切れません。赤ん坊なら家族を救えなかったことも説明ができます。
ですが読者は92巻で明らかとなった務武の外見と妻のメアリーの口調の両方から赤井務武の人物像を考察してきました。彼は非常に勇ましい男性のはずです。その務武が赤ん坊になっていたという筋書きに読者が納得できるか微妙とは感じます。
でもこの設定が本当の場合すごく興味深いものになりますよね。
17年前に務武は罠に嵌められ赤ん坊となった。彼はベルモットと異なりそこから年を重ね現在17歳となっているとか。これなら新一と同い年です。味方なら新一と務武は共闘、敵なら新一VS務武という構図。漫画の設定としては面白い。
ただしこのケースなら赤ん坊になったことでかつての家族の記憶が消え失せていると考えた方が自然でしょうね。家族を守れなかったことの説明ができる形にはなりますが赤井家に焦点を当てた「緋色の弾丸」の公開が控えている中で務武だけ家族の記憶がない、いわば外野となる設定はいかがなものかとは思います。
そもそも偽装死、幼児化などで生き延びているにしても3年もの間ベルモットに自分の姿で街を歩かせている時点で務武は正義としては敗北と考えるべきです。
コナンの作中では親は子供より優れている存在として描かれるのが基本です。つまり務武は秀一や秀𠮷を上回る頭脳の持ち主。
そんな人物が敵が自分に変装することを3年間許しているとは考えられません。
これらを踏まえると務武が正義の立場で生存している可能性は極めて低いと見るべきではないでしょうか。
また同時に務武は既にこの世にいない可能性も高まったと言えます。
もし務武が存命ならばRUMと考えた方が現時点では妥当です。現在はRUM編なので。
「姉妹バースデー事件」が掲載される前はベルモットが務武の存在を知っていながらジン達に伏せているのは務武が彼女の秘密を握っているということも考えていました。バーボンがそうであるように。
ですが3年も変装されていることから務武が正義の立場としてベルモットの弱みを握っている可能性はなくなったと言っていい。弱みを握っているのならバーボンのようにうまく駆け引きしていなければおかしいですからね。
務武=RUMならRUMをよく知るジン達もベルモット同様キールに反応するのでは?という見解もあるでしょうが現在のRUMの容姿は17年前とはかけ離れたものになっている可能性は十分にあり得ます。そのヒントになるかもしれないのが93巻「燃えるテントの怪」。
若狭≠RUMで綴ると彼女は黒田と対面した際彼に何らかの疑いの目を向けています。これは彼女が目の前の黒田がRUMかどうかを探っている描写です。つまり17年前事件現場にいたことが判明している若狭でさえRUMを見抜くことが出来ない。
これはRUMが17年前と容姿が全く異なっていることを表していると捉えることができます。
そしてRUMは絶対的な権力者。自分に関する情報を組織内で封鎖している可能性は十分考えられます。
ですが少なくとも20年前からベルモットは組織の一員。その彼女だけは務武=RUMの容姿を知っておりキールに務武の存在を重ねることができたのかもしれません。
務武が存命の場合RUMである可能性が高まったとはいえ彼をRUMとすると引っかかる点があるのも事実。
だからと言ってベルモットがこれだけ自由に動いているのだから彼はこの世にいないとなるとそれも納得いかないんですよね。これだけ引っ張って実は既に故人というのは漫画的にちょっと…(笑)。
RUM=務武の考察記事も使いうちにまとめます。
務武はやはり謎の多い人物ですね。今後も彼にまつわる新情報に期待です。